「永青文庫」で、「細川家の日本陶磁―河井寬次郎と茶道具コレクション―」が開催。陶芸家・河井寬次郎(1890~1966年)の作品30点余りによって作風の変遷をたどるほか、日本の茶道具、熊本を代表する焼き物の「八代焼」に注目する。
熊本藩主であった細川家には、日本の陶磁作品が数多く伝えられている。特に、茶の湯を愛好した細川家の茶道具には、「唐物」をはじめとする外国の茶道具も、日本で焼かれた「和物」も残されていることから、その比較を通じて日本陶磁の広がりを垣間見られる。
今回、寬次郎の作品や八代焼は、約20年ぶりに大公開。大正から昭和にかけて活躍した寬次郎は、初期に中国の古陶磁を模範とした作品で注目され、後に「民藝運動」の中心人物となり、作風が大きく変化した。熊本藩の御用窯であった八代焼は、素地と異なる色の陶土を埋め込む象嵌(ぞうがん)技法が特徴だ。
早春は日本陶磁コレクションの多彩な魅力に触れてほしい。
※10時~16時30分(入館は閉館の30分前まで)/休館日は月曜(祝日の場合は翌日)/料金は1,000円、70歳以上800円、大学・高校生500円、中学生以下無料