江戸時代、90年の生涯のほとんどを現在の墨田区で過ごした葛飾北斎。その画業を紹介する「すみだ北斎美術館」で、北斎が描いた「サムライ」を展示する特別展が開催。武士の時代を描いた作品に迫る。
展示されるのは、戦のない平和な江戸時代に生きた北斎とその門人たちが描いた、源頼朝や徳川家康といった名の知られた武将や戦いの場面。同じ時代に江戸で暮らす侍たちの日常を描いた作品や、刀ややりといった戦いの道具を取り上げた作品なども紹介する。
同じ墨田区内にある「刀剣博物館」が所蔵する重要文化財「太刀 銘 信房作」や、押し寄せる波のような形状をした刃文・濤瀾刃(とうらんば)が特徴的な「刀 銘 津田越前守助広/延宝九年八月日」と、北斎の代表作「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」を並べて展示するなど、刀剣好きも注目の展覧会だ。