過去にポーラ美術振興財団の助成を受けた作家を紹介する展覧会シリーズ「HIKARU Project」が開催。今回は、多様な素材を用いて「境界」を可視化する作品が印象的な、アーティストの大西泰明を特集する。
大西は国内外を問わず、空間への彫刻的なアプローチを大規模なインスタレーション作品で表現してきた。彼のスタイルは一貫して「境界」「間」「余白」「空洞」などをテーマに制作を続けている。本展では、人目に触れることなく私たちの日常を支える「銅箔」を素材とした新作を発表する。
そこにない、見えないものに焦点を当てて作られる作品を鑑賞していると、私たちの日常に在る表層だけではない深層世界を豊かに想像することへ誘われているような心持ちになるだろう。箱根の大自然とともに、感性を研ぎ澄ませに訪れてみては。
また、会期中に同美術館では「モダン・タイムス・イン・パリ 1925―機械時代のアートとデザイン」も開催している(別途入館料が必要)。