眺めるだけで癒やされるような動物画や風景画を集めた展覧会が、広尾の「山種美術館」で開催中だ。
伊藤若冲は、濃密でカラフルな作品で知られる作家だが、本展ではリズミカルに配された布袋の伏見人形をチャーミングに描いた「伏見人形図」(山種美術館蔵)が登場。また長沢芦雪が描いた「菊花子犬図」(個人蔵)は、丸々とした子犬たちが遊ぶ様子が微笑ましい。
そのほかにも竹内栖鳳や奥村土牛らが描いた動物の作品や、美しい山あいの景色、年末年始らしい「布袋図」や「七福神図」など、縁起の良いモチーフの作品群も展示する。
山種美術館といえば、併設された「Cafe 椿」で、展示作品にちなんだ上生菓子が食べられることでも有名だ。本展でも、目にも華やかでおいしい和菓子が登場している。落ち着いた雰囲気の館内でゆったりと、五感で日本美術を楽しもう。