いにしえの地層から出土したはにわや土偶が、なぜ注目を浴び、美術や工芸、文学、思想、さらにはテレビ番組に至るまで、幅広い領域で文化現象を巻き起こしてきたのか。その評価はいかに広まり、岡本太郎やイサム・ノグチらはいかに美的な価値を「発見」し熱中したのか。
竹橋の「東京国立近代美術館」で開催される本展は、美術を中心に文化史の舞台に躍り出た「出土モチーフ」の系譜を、明治時代から昭和戦後にかけて追いかけつつ、はにわや土器・土偶に向けられた視線の変遷を探る。
序章と1〜3章の4章構成で、明治時代のスケッチから、昭和や戦後に特撮や漫画といった日常の中のサブカルチャーに取り入れられていった事例まで幅広く紹介する。美術品を鑑賞しながらはにわ・土偶ブームの裏側をも見えてくるような、ユニークな企画展だ。
※10~17時(金・土曜は20時まで)/入館は閉館の30分前まで/休館日は月曜(10月14日、11月4日は開館)、10月15日、11月5日/料金は未定