「山種美術館」で、日本画家の福田平八郎(1892〜1974年)の没後50年を記念し、画業をたどる特別展を開催。 初期から晩年に至る名品の数々を一堂に会するのと同時に、福田に影響を与えた古典として、琳派の良品も並ぶ。
福田は、大正期に徹底した観察にこだわった写実的な作品を制作していたが、昭和期には単純な色面と豪快な構図による独自の作風を確立した。本展では、写実の極みである大正期の代表作『牡丹』から、造形の特徴を見事に捉えたタケノコと装飾的なタケの葉が融合した『筍』などを公開する。
琳派からは、伝 俵屋宗達の『槙楓図』をはじめ、酒井抱一の『秋草鶉図』【重要美術品】、鈴木其一の『四季花鳥図』などの優品が勢揃いする。
自身の表現手法を「写実を基本にした装飾画」と語った福田の作品と、意匠性に富んだ琳派が交わる特別な空間に足を運んでほしい。
※10~17時 (入館は閉館の30分前まで)/休館日は月曜(祝日の場合は翌日)/料金は1,400円、学生1,100円、中学生以下無料
※所蔵先表記のない作品は、すべて山種美術館蔵。