緑豊かな緑地公園内にある「茅ヶ崎市美術館」で、鎌倉とロサンゼルスを拠点に活動するフランシス真悟の個展「Exploring Color and Space―色と空間を冒険する」が開催。作品と対峙(たいじ)してこそ分かる、何層にも及ぶ色の重なりや、色と色の微細な組み合わせと質感が味わえる。
フランシスは、1969年にカリフォルニア州サンタモニカで生まれた。3歳から12歳までを日本で過ごし、現在は鎌倉とロサンゼルスを拠点に、絵画によってできることは何かを追究し続けている作家だ。抽象表現や禅の円相をも想起させる作品群は、国内外で高い評価を得ている。
本展では、顔料に含まれる無数の粒子に光が干渉することによって、観る角度や光の反射によりさまざまに表情を変えて移ろう色彩が記憶に残る「Interference」シリーズをはじめ、コロナ禍の閉塞(へいそく)的な状況の中、鮮やかな色彩と筆の動きで描かれた「Daily Drawing」シリーズなど、初期から最新作までが一堂に会する。