「サントリー美術館」で、エミール・ガレ(Émile Gallé、1846~1904年)の没後120年を記念する展覧会が開催。ガラス、陶器、家具、そしてガレ自筆文書などの資料類の計110点を通じて、ガレの地位を築いたパリとの関係に焦点を当て、彼の創造性の展開を顧みる。
ガレはフランス北東部ロレーヌ地方の古都ナンシーで、父が営む高級ガラス・陶磁器の製造卸販売業を引き継ぎ、ガラス、陶器、家具において独自の世界観を築く。ガレ社の製品はパリの富裕層に販売され、輝かしい成功を収めた。
1878年、1889年、1900年にはパリ万国博覧会で新作を発表。しかし、その成功によってもたらされた社会的ジレンマや重圧は想像を絶するものだったといい、1904年にガレは白血病によってこの世を去る。
本展では、フランス「パリ装飾美術館」から万博出品作をはじめとした優品が多数出品されるほか、近年収蔵されたパリでガレの代理店を営んだデグペルス家伝来の資料を初公開。青年期から最晩年に至るまでの、ガレの豊かな芸術世界を楽しんでほしい。
※10~18時(金曜・3月19日・4月12日は20時まで)/入館は閉館の30分前まで/休館日は火曜(4月8日は18時まで開館)/料金は前売り1,500円、学生800円/当日1,700円、学生1,000円、中学生以下無料