1990年代半ば以降の日本現代美術における重要な蓄積として、質・量ともに知られる「高橋龍太郎コレクション」と、1995年に開館した「東京都現代美術館」。ほぼ同時期に形成されたコレクション群から構成する企画展が開催される。
団塊世代の先駆けともいえる1946年生まれのアートコレクター・高橋龍太郎は、1960年代の全共闘運動など、文化と政治が交差した時代を東京で過ごした経験を持つ。大学卒業後は、精神科医としてデイケアをはじめとする地域医療の推進に尽力してきた。
本展では、会田誠、加藤泉、草間彌生、鈴木ヒラク、奈良美智、村上隆ら、時代に対する批評精神あふれる作家たちの代表作とともに、戦後世代のコレクターの目が捉えた現代日本の姿をたどる。同館がこれまで体現してきた美術史の流れに、個人コレクターの「私観」を導入しつつ、批評精神にあふれる日本の現代美術の重要作品を総覧する、ユニークな機会となるはずだ。
※10~18時、8月中の金曜日は21時まで(入場は閉館の30分前まで)/休館日は月曜(8月12日、9月16日、9月23日、10月14日、11月4日は開館)、8月13日、9月17・9月24日、10月15日、11月5日/料金は2,100円、65歳以上・学生1,350円/中学・高校生840円/小学生以下無料