花見小路の突き当たりにある「建仁寺」の東にある神社。第75代崇徳(すとく)天皇とともに、「こんぴらさん」の愛称で知られる讃岐の金刀比羅宮(ことひらぐう)より勧請した大物主神(おおものぬしのかみ)と、源頼政を祭っていることから、「安井のこんぴらさん」として親しまれてきた。
崇徳天皇が金刀比羅宮で、一切の欲を断ち切り参籠(おこもり)したことから、古来「断ち物」の祈願所として信仰されてきた。
境内には、中央に穴が開いた縁切り「縁結び碑(いし)」がある。本殿参拝後、身代わりのお札の「形代(かたしろ)」に願い事を書いて、神の力が注がれた穴を表からくぐって悪縁を断ち、裏からくぐり良縁を結ぶ。最後に形代を碑に貼り付ける。形代を幾重にもまとったふくよかな碑の姿は、たくさんの願いを届けてきたことを物語っているかのようだ。