震災から1年後、スーと夫のエリックは4人の子どもと一緒に、かつて漁師町として栄え、津波の被害を受けた地区の近くにある仮設住宅に引っ越した。現在、高本夫婦は仲間と一緒に、石巻でNOZOMIプロジェクトを運営している。現地の母親たちを雇い、粉々になった陶器からジュエリーを作る法人だ。
石巻は最も甚大な被害を受け、街の50%が水に浸かった。地元の学校の1階は津波で壊滅状態となり、無事だった2、3階は仮設の避難場所になった。スーは毎朝、高台の上にある仮設の学校にバスで子どもたちを送った。
バス停での待ち時間で、スーはほかの母親たちと友達になった。「私は『体操服がいるのはいったいいつ?』といったことを質問するんですが、そんな変わり者の外国人を、彼女たちはいつも助けてくれました」と彼女は語る。