Tohoku Update: Looking for the light

東北アップデート:光を探して

3.11を経て、ポジティブな活動を行っている人々を特集する

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新たな思い出作り
キクチカオリは自分の携帯電話の画面をスワイプして、木片の山と化したかつて暮らした家の写真を見つけ出した。新しい家を買う余裕はなく、2011年3月11日の津波に持ち物すべてを押し流されて以来、仮設住宅に住んでいるという。「 あの時は将来のことなどとても考えられなかったです」と彼女は言う。

その後、彼女は結婚し (夫とは避難所で出会った)、現在1歳になる息子のコーセイを産んだ。 2014年1月26日、彼女は家族といわきを旅して、津波で写真を失った家族がもう一度アルバムを作る手助けをするボランティア組織Photohokuのカメラマンに、家族のポートレートを撮ってもらった。キクチは、その写真が息子を初めて写したポートレートであり、Photohokuのグラフィックデザイナーとともに作り始めたそのアルバムが、彼女たち家族が持っている唯一のアルバムだと言う。

Photohokuは、家族写真ビジネスの事業主吉川優子が3.11の被害者支援のためにもっと何かしたいと思ったことから始まった。写真家ブライアン・ピーターソンを代表に、その思いに賛同して集まったボランティアたちの協力を得て、彼らは福島への旅を30回行った。2011年9月以来、Photohokuは600以上の家族のために10000枚近い写真を撮ってきた。

「ゴールがあったわけではないのですが、Photohokuを続けていくのかどうかいつも訊かれていました」とピーターソンは言う。オクラホマにもチームを送り、フィリピンでもチームを立ち上げる手伝いをしているそうだ。「3年が経ち、私たちもコミュニティーの仲間になることができて、ここの人々のストーリーを追いかけてきました。そして彼らのアルバムが育つのを目の当たりにしてきました。こうして彼らと友達になったからには、将来この仕事を辞めるということはないと思います」。

facebook.com/photohoku

コットンベイブ ビジネス
原子力発電所が3.11の津波で損傷し、放射線が大気中に放出され土壌を汚染したことで、福島地域の農作物生産者は大きな被害を被った。ふくしまオーガニックコットンプロジェクトのボランティアたちは、その土地で農作業を再開し、被災者の収入の手立てにするために立ち上がった。彼らはボランティアグループを派遣し、かつて果物や野菜を育てた農地に綿の種を蒔いた。ボランティアたちは何度も足を運んで綿を栽培し、収穫した綿花でコットンベイブという人形を作り、土産品として販売した。

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2013年、同団体は3ヘクタールの土地を耕作し、800kgものコットンを生産したと、ふくしまオーガニックコットンプロジェクトを主宰するNPOザ ピープルの代表を務める吉田恵美子は言う。ザ ピープルはまた、いわき市小名浜地区に月500〜600人の来場者が見込めるサロンを開くため募金を募った。その上、ワークショップやセミナー、展覧会などを開く際に施設を使用するため、被災者たちにコットン人形作りのノウハウを教えた。

「ゆっくりではありますが、着実に私たちのコミュニティー スペースでの活動の結果が出てきています」と吉田は言う。「来訪する人たちと”コットンベイブ作り”のワークショップをするようになってから、参加者の数名を雇って、出来上がったオーナメントを別のところで販売することができるようになりました。私たちは、ほかにもこういうワークショップや活動を増やして、避難者の人たちの経済的な独立を助けられたらと思っています」。

www.iwaki-j.com/people/
 

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2012年の終わりごろ、東京在住のイギリス人同士で毎月集まっているランチクラブのメンバーが、いつもよりランチを延長して、ワインを飲みながら、自分たちの好きなサイクリングと3.11で被災した人たちのために何かしたいという気持ちをひとつにまとめることを決めた。これがTokyo Britsの始まりだ。「私たちの多くは何年も日本に住んできたので、第二の故郷となったこの国に何かお返しをしたいと思ったんです」とメンバーのロバート・ウィリアムスは言う。

2013年4月、グループは東京から南相馬までの340kmを自転車で走り、仮設住宅の住民に定期的に新鮮な食べ物と水を届けるセーブ南相馬プロジェクトのための寄付を募ることにした。彼らは、200,000円の寄付収入を得たパブナイトなど、アクティビティーのスポンサーシップという形で寄付を集めたり、自分たちの着るサイクリングジャージの広告スペースを売ったりした。なかには、尻に近い位置にロゴを付けることに金を払ったスポンサーまでいたそうだ。

「日程のうち1日は大吹雪に見舞われましたが、なんとか南相馬に着いた時には270万円の寄付を集められました」とウィリアムズは言う。「長距離を走り終えた高揚感と、感謝してくれる地元住民の人たちに会って湧き上がった素直な感激、そして被災した海岸線を自分たちの目で見たことから感じた悲しさが一緒になって、このチャリティー ライドを毎年のイベントにしたいという気持ちになりました」。

2013年5月、Tokyo Britsは4日間で465kmの南相馬までのサイクリングを完走し、日本のNPOであるOGA For Aid Japanに対して500万円以上の寄付を集めた。OGA For Aidは、この資金で野菜の加工工場を建設するという。2015年5月には、The Knightsが同じライドを再現する予定だ。下記の彼らのウェブサイトで詳細をチェックしよう。

facebook.com/cycle4tohoku

kiwl.net

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