1. 隠岐のパワースポットで圧倒される。
島後にある、隠岐最高峰の大満寺山にひっそりと佇む岩倉の乳房杉(ちちすぎ)は、樹齢約800年といわれる天然記念物の巨木。樹高約30m、幹囲約11m、主幹は15本に分岐し、その分岐した部分から大小24個もの乳房状の根が垂れ下がっている。少々アクセスが悪いものの、ひんやりとした清浄な空気と、崇高をも想起させる神秘的な巨木は一見の価値あり。雨上がりには、より幻想的な姿になる。
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佐々木家住宅
島後にある、1836年に建てられた杉皮葺き石置き屋根の木造住宅。3カ所に設けられた戸口や通常より多い神棚など、隠岐独特の特徴を持つ、国指定重要文化財。本土でほとんど失われた隠岐の祖型である穀霊信仰のなごりなど、隠岐の古い民俗に触れることができる。4名以上で1週間以上前に予約すれば、佐々木家の中で隠岐の田舎料理を食べることもできる。なお、12月〜2月は開館していないので注意。
アクセス:島根県隠岐郡隠岐の島町釜、9時00分~17時00分
由良比女神社
島前、西ノ島に位置する、イカが神に非礼を詫びにきたという、奇妙な「イカ寄せ伝説」が残る神社。平安末期に隠岐国の一ノ宮と定められるなど、由緒も古く社格も高い。境内には数多くのイカモチーフが隠れているほか、神社に面した「イカ寄せの浜」には、現在でも秋から冬にかけてイカの大群が押し寄せることで知られている。実際にこの浜でイカの大群を発見し、大金持ちになる人もいたという。ぜひイカを探しに訪れたい。
アクセス:島根県隠岐郡西ノ島町浦郷
国賀海岸
海から国賀海岸を眺めるのも楽しいが、実際に降り立つとまた絶景が広がる。海抜257mの絶壁、魔天崖から、通天橋までをのんびりトレッキングしよう。周辺は放牧地となっており、牛馬が草を食む牧歌的な光景を横目に山を下れば、気分はアルプスの(国賀の)少女だ。子馬が後をついて来たりするのが可愛いが、ここにいる牛馬はすべて食用である。
アクセス:島根県隠岐郡西ノ島町大字浦郷
赤壁
隠岐の有人島で1番小さな島、知夫里島で訪れたいのが赤壁。粗面安山岩質の凝灰岩の風化の度合いによって、赤、黄色、紫色に変化し、玄武岩の黒、粗面岩脈の白などの色が、美しいコントラストを描く。写真では分かりにくいが、実際は吸い込まれてしまいそうな断崖絶壁。周辺は放牧地となっているが、牛が時々崖から落ちてしまうという。足下に気をつけて眼下を覗こう。夕方に訪れるのがおすすめ。
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海士町
海士町を訪れると、いたる所で目にするのが「キンニャモニャ」という言葉。1度聞くと何度でも言いたくなってしまう魔法の言葉のようだが、キンニャモニャとは、海士町の民謡の名前である。毎年8月の第4土曜日には、両手にしゃもじを持ってキンニャモニャを踊る奇祭『キンニャモニャ祭り』が開催され、多くの人で賑わうという。海士町のキャッチコピーである「ないものはない」と書かれたポスターや、キンニャモニャモチーフが溢れる島内には、のんびりとした空気が漂う。
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隠岐神社
海士町に位置する、後鳥羽天皇を祭神とし、崩御700年に合わせて建てられた神社。海士町では『夜の隠岐神社まいり』という参拝コースを設けており、神主の先導で参拝したのち、自分だけの特別なお守りを受けることができる(要予約)。夜の隠岐神社は、昼間とはまったく違う、神聖な雰囲気。天気が良ければ満天の星空も楽しめる。
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島根県西部「石見地域」は、日本の歴史や伝統が感じられる素朴な街だ。この特集では、民泊から、2007年に世界遺産となった石見銀山周辺エリア、豊かな自然に恵まれ、日本海の幸が楽しめる石見の食などを紹介する。秋には、豊作を祝う伝統芸能である「石見神楽」も神社などで盛んに行われるので、チャンスがあればこの季節に足を運んでみてほしい。
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