画像提供:起雲閣
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熱海、文豪が愛したスポット5選

太宰が「人間失格」を執筆した宿や、谷崎お気に入りのスイーツなど

Mari Hiratsuka
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東京から新幹線で約1時間ほどで訪れることができる、レトロな温泉地、熱海。古くから避寒地として知られ、坪内逍遙や谷崎潤一郎、太宰治といった名だたる文豪たちが愛した街でもある。ここでは、明治~現代の文豪と関係深い熱海のスポットを紹介する。

宿や洋食店、喫茶など、いずれも文豪が活躍した当時から営業を続ける老舗ぞろい。熱海で文豪たちの足跡を巡ってみてはいかがだろう。

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1919(大正8)年に別荘として建てられた起雲閣。戦後には熱海を代表する名旅館として太宰治や志賀直哉、谷崎潤一郎、山本有三、武田泰淳数多くの文豪が宿泊している。太宰が「人間失格」を別館で執筆したことでも有名だ。

館内は見どころが多く、広々とした池泉回遊式庭園のほか、レトロな泰山タイルを贅沢に使ったサンルーム、日本家屋独特の美しさが特徴の和館「麒麟・大鳳」、日本、中国、欧州などさまざまな様式を融合した洋館など独特の雰囲気がある。

2000年から熱海市の所有となり、現在は見学が可能となっている。

1946(昭和21)年に洋食屋としてオープンした老舗。谷崎潤一郎や志賀直哉、近年では村上龍、村上春樹のほか著名人も多く訪れる名店だ。店内は落ち着いた雰囲気があり、ゆっくりと食事を楽しむことができる。

開店当時からの伝統を守りつつも改良を重ねられてきた料理はどれも絶品。名物は「ビーフシチュー」(3,410円、税込)。ニンジンやセロリなどさまざまな野菜を炒めては煮込むという作業を1週間繰り返して作るデミグラスソースは濃厚で、牛バラ肉は口の中でホロっと溶けていく。

スコットは昔ながらの小さな旧館と新館があるが、現在は新館のみ営業している。

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  • ショッピング
  • パティスリー・洋菓子屋

熱海銀座の近くに位置するフランス洋菓子店。谷崎潤一郎と懇意だった先代店主が1947年にオープンした。

谷崎が愛したのは、ほろ苦いエスプレッソを生地とバタークリームに使用した「モカロール」。女中がこのロールを受け取りに訪れていたそう。すべての菓子はフランス伝統のレシピをもとに、心を込めて手作りしている。

大量生産していないため品切れすることも多い。週末や繁忙期は昼までに訪れるのがおすすめだ。

  • カフェ・喫茶店

熱海銀座から一歩路地へ入った場所にある、1952(昭和27)年創業の味のある老舗喫茶。三島由紀夫や谷崎潤一郎などに愛された名店だ。

同店の名物は、マスターが米軍キャンプで知ったハンバーガーに衝撃を受け考案した「ハンバーガー」。三島は「このハンバーガーが一番うまい」と足繁く通ったという。

懐かしいショーケースやアンティークの家具など、ノスタルジックな店内にも胸がときめく。

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シェークスピアの翻訳家としても有名な明治の文豪・坪内逍遙が、1920(大正9)年から1935(昭和10)年に亡くなるまでの15年間を過ごした住居。

双柿舎ができる以前は、熱海市の銀座町に9年ほど住み、シェークスピア劇の翻訳や、戯曲「名残の星月夜」「義時の最後」などを著したことでも知られている。

邸内には、塔の形の書屋や筆塚のほか、会津八一の筆による門の扁額など見どころがある。 現在は土、日曜に庭園と書屋の見学が可能だ。

もっと熱海を楽しむなら

  • カフェ・喫茶店

東京から1時間半程のアクセス、日帰り旅行も楽しめる熱海でおすすめしたいのが喫茶店巡りだ。文豪の創作の場としても選ばれたこの地には、昭和期に創業して以来そのままの姿で営業を続ける店が集まっている。小説片手にゆっくりとコーヒーを飲む、そんな贅沢な時間を過ごす旅もたまにはいいかもしれない。

ここでは数ある熱海の喫茶店の中から、訪れるべき個性的な店をピックアップして紹介する。

  • トラベル

東京から近く、山、海、温泉と三拍子そろう観光地として人気の熱海。徳川家康の時代には湯治場として、明治期には志賀直哉や坪内逍遥をはじめとする文豪の創作の場として、昭和期には新婚旅行や団体旅行でにぎわった街だ。

近年ではニューオープンのショップやホテル、旅館も増える一方で、昭和の面影を残し当時のままの街並みや、喫茶店が今でもたくさんある。そんな熱海で見つけた、昭和レトロ好きにはたまらないおすすめスポットを厳選して紹介。温泉や海鮮だけではない熱海の魅力を発見しよう。

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