インスタ映えする映画館で観る。
Sala Equis
Sala Equisは、かつて邸宅だった建物を利用した映画館だ。映画の上映だけでなく、アコースティックコンサートなど日々様々なプログラムが行われている。食事をしたくなったら、館内のレストラン「El Imparcial」へ行こう。また、ホール中央にある大きなスクリーンが特徴のプラザルームには、軽い食事をとることができるバーと、木製のベンチやラウンジチェア、ブランコまでが備え付けられたプレイエリアがある。
憧れの地、スペイン。タイムアウト東京とタイムアウトマドリード・バルセロナがコラボレーションして作り上げたこのリストは、スペインの豊かな食文化と芸術を楽しむための至極のガイドとなるだろう。出発前に読んで、太陽の国での旅を、最高のものにしよう。
Sala Equis
Sala Equisは、かつて邸宅だった建物を利用した映画館だ。映画の上映だけでなく、アコースティックコンサートなど日々様々なプログラムが行われている。食事をしたくなったら、館内のレストラン「El Imparcial」へ行こう。また、ホール中央にある大きなスクリーンが特徴のプラザルームには、軽い食事をとることができるバーと、木製のベンチやラウンジチェア、ブランコまでが備え付けられたプレイエリアがある。
Mercado de Vallehermoso
バジェエルモソの公設市場は1930年に建てられたが、その建築構造は当時のほかの商業施設に比べて目新しいものだった。カラフルなファサードは、まさにマドリードを象徴するもの。市場では、肉屋や鮮魚店、果物、鶏肉専門店、ベーカリーが軒を連ね、価格も質も魅力的な生鮮食品を選ぶことができる。地域のコミュニケーションの場として機能している側面もあり、食材の販売だけでなくレジャーやエンターテイメントの活動も行われている。
Matadero Madrid
マタデロ・マドリードは、かつての市営の屠殺場に建てられた48の建物の総合施設であり、現在は芸術や現代文化のためにつくられた多機能スペースとなっている。一部の建物は放置されたままになっているが、残りの建物は修繕され、現在は展示ホールや劇場として機能しており、レコーディングスタジオやリハーサルルーム、文学を学ぶためのリーダーズハウス、展示会や市場が開かれるデザインセンターなどが入っている。スペインで唯一の、ノンフィクション映画に特化した映画館もある。広場ではコンサートや催し物が開かれ、テラス席のあるカフェが2軒、そして自転車のレンタルショップもある。
Lakasa
Lakasaのメニューを見ると、季節のおすすめ料理と約20種類の料理 (前菜とメインディッシュ)とともに、「当店の名物料理」とされる『砂肝とあご肉のマッシュポテト添え』が目に入るはず。まずはこれを注文しよう。Lakasaの料理は、フランス料理でも地中海料理でもカスティージャ料理でもない、オリジナリティにあふれたもので、かつ自然な心地よさがある。とにかくリピーターが多いのは、味はもちろん、細やかなサービスや気持ちの良い気配りによるところが大きそうだ。
DiverXO
ディベルショのシェフであるダヴィッド・ムニョスの名は覚えておいて損はない。まったくの無名からスタートし、わずか5年間でスペインのナショナル・ガストロノミー賞を受賞、ミシュランで三ツ星を獲得するまで同店を成長させた人物だ。ムニョスは高級フレンチの味わいと食感、盛り付け、技法を融合させ、緻密性の高い料理を追求した。彼の作るひと皿には驚きが満ちている。予約を取るのは難しいかもしれないが、努力してみる価値はある。
Templo de Debod
オエステ公園のはずれにあるこのエジプト式の建築物は、スペインがアスワン・ハイ・ダム(エジプトの南部、アスワン地区のナイル川に作られたダム)によって存在が危ぶまれた遺跡を保護する支援を行った際、エジプト政府がそのお礼として1968年にスペインに寄贈したものだ。デボー聖堂を解体して、ブロックごとに分けて贈ったという。デボー聖堂は2200年前に太陽神アメン神と豊穣の女神イシスに捧げる建築物として建てられた。日没時の眺めは壮観だ。
Wurlitzer Ballroom
ウーリッツァーはマドリード有数のロックバーだ。アルコールを飲みながらパワー・ポップ、パンク、カントリー、オルタナ・フォーク、ノー・ウェイヴなど、あらゆるジャンルのすばらしいセッションを楽しめる。毎日22時からオープンしていて、いつでも最高のロックミュージックに出会える場所だ。
La Tabacalera
この自立社会センターは、マドリードの社会文化、都市芸術、住民参加の中心地のひとつ。かつてはタバコ工場であったことがその名の由来だ。ラバピエスの文化協会 CSA La Tabacaleraが管理しており、会議や討論、都市芸術、プレゼンテーション、劇場、映画館、市場など、芸術や文化活動にまつわる場を提供している。ここから日々自由な文化が生まれ、発信されている。
Samm
パエリアと米料理が専門のこのレストランは、同業店では、マドリードで最も古いレストランのひとつだ。40年以上前に開店し、現在は2代目が引き継いでいる。魅力的なテラスもあり、夏の午後には屋外で食事をとることができる。イチオシ料理は、バレンシアパエリア。人気のある料理は一部、予約注文の必要があるので、事前に必ず確認しよう。熱々で運ばれてくるパエリアはライスの層が美しく、まったくベタベタしない。パエリア好きを連れて行くには最高の店だ。
Palacio de Cristal
クリスタル宮殿は、ガラスと鋳鉄でできた1880年代の建造物。1887年にフィリピン諸島の展覧会のために建設されたもので、ソフィア王妃芸術センターの企画展示場であり、開放的なスペースで芸術作品が鑑賞できる。レティーロ公園の真ん中という素晴らしい場所に建っており、リラックスした雰囲気に満ちている。ここで行われるほとんどのショーは、この環境に着想を得た大規模な設備や彫刻、作品を使ったものだ。
La Vermuteria del Tano
路上バーや古風な街灯柱がパリらしい風景を演出するように、バルセロナのワインショップ Tanoのステッカーに覆われたドア、大理石のテーブル、漂う葉巻の吸い殻の香り、新聞の日曜版を脇に抱え、ベルモット酒を飲み、アンチョビやオリーブ、ザルガイの軽食を取りながらおしゃべりしている若い女性は、バルセロナらしさにあふれた景観と言える。
Caixa Forum Barcelona
モデルニスモ建築の傑作のひとつで、かつて紡績・織物工場であったカイシャ・フォーラム・バルセロナは、ジュゼップ・プッチ・イ・カダファルクが設計したもの。2011年に竣工100周年を迎えた。20世紀の大半は一時的に警察の兵舎として使われた後に放置されていたため、無惨な状態の廃墟だったが、1976年に文化財に指定され再建された。再建時にはレンガ構造を維持する一方で、地下の新たな空間に、日本の建築家である磯崎新が設計した現代的なエントランス広場、ソル・ルウィットの壁画、講堂、書店、図書館が作られた。常時展示されている現代美術の収蔵品に加えて、3つのスペースで企画展が開催されている。ルーチョ・フォンタナが1953年にミラノ・トリエンナーレのために制作した『ネオンの雲』が収蔵されていることも特筆しておきたい。
Jardins de Laribal
モンジュイックにあるこの庭園は、ジャン=クロード・ニコラ・フォレスティエーとニコラウ・マリア・ルビオが1929年の国際博覧会のために設計したもの。広大な敷地に彫刻や噴水、イトスギの木、美しいパーゴラなどが点在する、特色にあふれた散策スポットだ。一歩足を踏み入れれば、トスカーナの家庭の庭園に足を踏み入れたような気分になることだろう。
Casa Vicens
カサ・ビセンスは、大学を出たばかりの若きアントニ・ガウディが初めて手がけた大仕事である。カタルーニャのブルジョアジーの一人であるマヌエル・ビセンスが、夏の別荘としてガウディに依頼した。辺り一面に広がるマリーゴールドとヤシの木を見てその木の形状に着想を得たガウディは、家のファサードや塀の装飾としてそれらの木を利用することにした。カサ・ビセンスは、モデルニスモの前触れであり、のちのガウディ建築の骨子をなす要素がすべて含まれている。ガウディの先進性を知るには最高の場所だ。2017年末から、一般の人々が訪れることのできる民家の美術館となり、観光名所になっている。常設の展示場では、同館が造られた当時の社会的状況や文化的背景が解説されているので、ガウディが考えていたカサ・ビセンスのコンセプトをより深く理解できることだろう。
La Mar Salada
La Mar Saladaは近年、バルセロナ有数のシーフードレストランとしての地位を確立した。彼らは、シーフードパエリアや魚の「スケ(シチュー)」といった海の料理を、よりクリエイティブに調理調理することに力を注いでいる。店のすぐ近くで陸揚げされたアンコウやクルマエビを惜しげもなく使った、見た目も華やかなパエリアは絶品だ。
Parroquia de Santa Anna
15世紀に建てられたロマネスク様式のギリシア十字形の教会。屋根やタンブール、回廊、チャプターハウスは純粋なゴシック様式となっている。サンタ・アナ修道院の一部であり、12世紀から聖墳墓教会ともつながっている。またクラシックギターのコンサートや室内楽の演奏、聖歌隊の合唱なども行われている。
Agut
Agutは、マーケティングや売上より質を優先しながらも長年にわたって営業を続けているレストランがバルセロナには存在する、という証拠である。この店のアリオリは、時代を経ても大きな感動をもたらしてくれる。オックステールのシチューは定番の一品で、2種類のカタルーニャ・ブティファラ・ソーセージを詰めた骨なし豚足のトリュフソース添えや、アヒルの胸肉のクランベリーソース添えも試す価値が大いにある。しかし、Agutが成功を収めた本当の理由は、魚料理にある。アーティチョークのソテーが入ったイカのハンバーガーやイカのグリルは絶品と言える。サービスや店の内装についても、文句のつけようがない。
CCCB(バルセロナ現代文化センター)
このスペイン最大の文化センターは、Casa de la Caritat、すなわちかつての救貧院だった場所に1994年にオープンした。この救貧院は、中世の修道院の跡地に1802年に建てられ、壮大なファサードと中庭の一部は、元々あった建物のままの形で残っている。CCCBの展覧会は、教訓主義の傾向が強いが、たまに非常に良いものもある。ディベートやコンサートに利用できる広いスペースも2つある。このセンターの最もユニークな特徴は、実験映画の保管庫である「Xcèntricアーカイブ」。たった12席の小さな劇場には、有名なクリエイターが制作した1000本を超える映画が保管されてる。
Pastrami Bar / El Paradiso
パストラミ・バーでは、バルセロナのほかの場所では食べられないような、おいしいパストラミが食べられる。そして、冷蔵庫裏にある秘密のドアの奥には、El Paradisoというカクテルバーが隠れている。パストラミ・バーで提供されてるメニューは決して多くはないが、職人の手によるパストラミを食べられるこの町唯一の店なのだ。また、スモークチーズのサンドイッチ、キャラメリゼしたエシャロットを添えたスモークチーズを試しに食べてみることもできる。ドリンクは、コーラやワインは提供しておらず、シェフが毎週作っているクラフトビールのみ。深夜3時まで営業しているのも嬉しい。対するEl Paradisoは、単なるカクテルバーではなく、秘密の酒場だ。バーテンダーのジャコモ・ジアノッティは、2014年にスペインで最高のバーテンダーとして表彰されている。上質なカクテルを提供しているが、価格は手頃なので安心してほしい。おすすめは、再蒸留したウイスキーを使った紅茶シャーベット。
Sidecar Factory Club
Sidecar Factory Clubは、ニューヨーク・ドールズが「CBGBの地獄版のような存在」と最高の賛辞を送った場所だ。バルセロナのインディーロックにおけるアンダーグラウンドな聖地で、アルコールを飲みながら、エッジのきいたライブやダンス、酒が楽しめる。この店の壁がもし口をきけたら、1970年代のアメリカ第6艦隊の口に出せない下品な話や、はちゃめちゃな一夜についての話をしてくれることだろう。Sidecarよ、永遠に。
ジャウメ・プレンサ展
バルセロナ(2018年12月1日~2019年4月22日)
2018年12月から、バルセロナ現代美術館(MACBA)にて『ジャウメ・プレンサ展』が開催。現在では彫刻家として知られるプレンサだが、彼はこれまでに様々な芸術分野での製作体験を経て、現在のスタイルに至っている。彼の作品は主に、詩や文学、音楽などからインスピレーションを得ているが、一部の作品からは、宗教や内省といったテーマも見て取れる。今回は、彼が制作を始めた1980年代から現在までの作品が展示され、過去から現在に至るまでの彼の自己意識の変化が感じられるだろう。プレンサの展示会はバルセロナ内の美術館でも20年ぶりの開催とあり、見逃せないイベントだ。
クリスマス、新年、および公現祭のお祝い
スペイン全土(2018年12月24日~2019年1月6日)
スペインでは、クリスマスを家族と祝うのが一般的だ。クリスマスイブから1月6日の公現祭までがクリスマスシーズン。多くのレストランでは、この時のために特別メニューが作られる。大晦日はほとんどの人が家族や友だちとディナーを楽しみ、時計が0時をまわったあとはパーティーへと出かけて行く。マドリードではプラザデルソルに行き、市内最大のパーティーに参加しよう。バルセロナでは、たいていマリアクリスティナ通りかカタルーニャ広場で祭りが催されている。公現祭の前夜は、印象的なパレードを引き連れた三賢王が菓子を配り、子供や大人を喜ばせる。この時期は、屋外のクリスマスマーケットや、季節の特別なペストリーやチョコレート、ライトで装飾された街路、そしてたくさんの賑やかなパーティーがあちこちで楽しめるのだ。合言葉は「フェリセス・フィエスタ!(Happy Holiday)」。
蝶々夫人
バルセロナ(2019年1月12~29日)
バルセロナのリセウ大劇場で、オペラの名作が上演される。特に注目したいのは、イタリアのヴェリズモ運動から生まれた作品の中でもオペラファンたちが最も愛するジャコモ・プッチーニの『蝶々夫人』が、モシェ・ライザーとパトリス・クーリエによる共同制作として、ついにランブラス通りのオペラハウスに帰ってくること。主役を交互に演じるのは、高い評価を受けるアルメニア人ソプラノのリアンナ・ハルトニアンと、歌声も私生活もキャリア最高の状態にあるバスク人ソプラノのアイノア・アルテタ。リアンナはこの出演がリセウでのデビューとなる。アイノアは、初めて蝶々夫人を演じある。オペラファンやクラシックな作品を求めている人たちには必見の上演だろう。
フィエスタ・デ・サン・アントニ・デ・サ・ポブラ
マヨルカ島(1月16日、17日)
このマヨルカ島の祭りは、島の農業のルーツと強く結びついている。伝統的な悪魔払い、活気のある火の行進、そして動物たちへの宗教的な祝福のすべてが、このお祭りの進行の重要な一環として行われる。必見の『ベニーズ・デ・サン・アントニオ』では、たくさんの動物たちがパルマの大聖堂(および島中の大聖堂)に連れてこられ、地元の司祭が聖水を浴びせる。豊作をもたらすと言われている祝祭だ。
FITUR
マドリード(2019年1月22~27日)
『FITUR』が開催される1月は、市内最大のイベント会場であるIFEMAが、ツーリストのためのブースでいっぱいになる。この国際観光見本市は専門家たちが集まる場ではあるが、休暇のプランを立てるのに絶好の場でもある。世界の国々についてもっとよく知り、カタログをいっぱい持ち帰って次の旅行の計画を練ってみよう。
ガストロフェスティバル
マドリード(2019年1月23日~2月10日)
マドリードの文化的行事の中でも必見のこのイベントは、2019年が10周年記念の開催となる。1月23日から2月10日まで、美食家たちを唸らす洗練されたタパスや特別メニュー、選び抜かれたワインが提供されるほか、ワークショップやアクティビティが街中で開催される。マドリードのバーやレストラン、美術館、ショップ、劇場、カルチャーセンターなど、街全体が盛り上がる様子は壮観だ。
太鼓祭り
サン・セバスチャン(1月20日)
『太鼓祭り』は、サン・セバスティアンが活気づく年に1度のドラムフェスティバルだ。そのルーツは、19世紀の初めにこの海辺の街がフランスに占領されたことに関係すると言われている。頻繁にパトロールにやって来るフランスの兵隊たちの太鼓に飽き飽きした地元の女性たちが、一緒に歩きながら水桶をたたいて、兵隊たちの行進を真似し始めたのだ。その強烈な音は、市民たちによって2世紀にわたり叩き続けられてきた。このフェスティバルでは衣装も重要な役割を果たしている。地元の人たちはシェフの格好をしたり、フランス占領時代の兵士の真似をしたり、または伝統的なバスク人女性の衣装を着る人たちもいる。1月20日の午前0時間際にコンスティトゥシオン広場に行けば、市長が市旗を揚げてフェスティバルとドラムの始まりを告げるのを見ることができる。祭りは翌日の真夜中まで休みなく続くので、十分に睡眠を取ることは諦めよう。
ARCO
マドリード(2019年2月27日~3月3日)
このスペイン最大のアートフェアには、絵画や展示品、イラスト、写真、新しいメディアを駆使したものなど、多くのアート作品が出品される。1日行くだけだとしても、歩きやすい靴を履くことを忘れずに。年によって、特定の国に研究の焦点を当てることもあれば、1つのコンセプトに焦点を当てることもある。2018年のコンセプトは「未来とは起ころうとしていることではなく、私たちがしようとしていることである」だった。フォーラムやワークショップでは、専門家たちとの交流もできる。
カーニバル
サンタ・クルス・デ・テネリフェ、シッチェス、カディス…(2019年2月27日~3月10日)
2月はスペインのカーニバルシーズンが華々しく始まる月だ。大規模で騒々しいカーニバルが、サンタ・クルス・デ・テネリフェ(2月27日~3月10日)、カディス(2月28日~3月10日)、そしてシッチェス(2月28日~3月6日)でスタートする。
今年のサンタ・クルス・デ・テネリフェのカーニバルのテーマは、深海。カーニバルクィーン選考会(2月27日)やメインパレード(3月5日)、伝統行事であるイワシの埋葬(3月6日)、そして最終日に行われる祝祭(3月9日)などが主な催しだ。
カディスのフェスティバルは、多くの点においてイタリアのヴェニスのカーニバルとよく似ている。それは、この2つの港町が16世紀には重要な貿易相手同士だったためだ。伝統的な祭りの衣装「ティポ」は、この祝祭の象徴だ。凝ったデザインのティポをじっくり観察してほしい。
カタロニア人が住むシッチェスの古風な海辺の村は、スペインで最もカラフルなカーニバルを主催している。フェスティバルの目玉は2つのパレード、『ルア・デ・ラ・ディスバウサ』と『ルア・デ・エルテルミニ』。地元のバーも仮装パーティーを主催しており、どこに行っても楽しい時間を過ごすことができる。
火祭り(Las Fallas de Valencia)
バレンシア(2019年3月15~19日)
バレンシアでは、年に1度の火祭りであらゆる熱気が炸裂する。バレンシアと周辺の町は爆竹で埋め尽くされて戦場のような匂いが漂い、ハラハラしながら街を行くことになる。と同時に、「ブニュエロス」(甘い揚げドーナツ)の香りも鼻をくすぐる。祭りのために作られた印象的な張子人形には、目が釘付けになるはず。巨大な作品は複雑な構造をしており、文化的・政治的テーマに基づいた風刺がきいたものもしばしば目にする。フェスティバルの終わりには、「ニノット」(火祭りの一部である人形の1つ)が1体だけ赦免され、残りは『クレマ』と呼ばれるフィナーレのイベントで炎にまかれ、焼かれてしまう。悪いものを浄化するための儀式なのだ。