東京都立東大和南公園内にある、第二次世界大戦中にタイムスリップしたかのような生々しい傷跡が無数に残る戦災建造物。改修工事のため公開中止していたが、2021年8月中ごろに工事が終了し、再開。以降は、週2回公開している。
同施設は、昭和13(1938)年に建設された軍用機のエンジンを製造する軍需工場に高圧電線で送られてきた電気を減圧し、工場内へと送る重要な施設として稼働。そのため太平洋戦争末期になると、数多くの空襲を受けた。昭和20(1945)年には、3度の攻撃のさらされて爆風で窓枠や扉が吹き飛び、壁面には機銃掃射や爆弾の破片による無数のクレーター状の穴ができた。
東大和市は、外壁に刻まれた生々しい爆撃の傷跡などが、戦争で多くの尊い命が犠牲になったことを雄弁に物語っていると、1995年に文化財に指定。以降、戦争の悲惨さや平和の尊さを伝えるため公開されている。