隈研吾が設計を担当した、早稲田大学早稲田キャンパス内にある施設。卒業生である村上春樹が寄託、寄贈した小説作品の直筆原稿や執筆関係資料、作品の書評、約1万冊に及ぶ資料が所蔵される。
地下1階は村上の書斎をイメージした「村上さんの書斎」やカフェ、ラウンジを完備。1階は「ギャラリーラウンジ」スペースで、村上が1979年にデビューしてから2021年までの作品が一挙に展示してある。ここに並ぶほとんどが村上から寄贈された本で、その数は約1400冊を越す。そのうちの多くが初版本という、ファンなら思わず落涙してしまうエリアだ。日本だけでなく世界各国のさまざまな言語に訳された作品や、村上が翻訳した海外作品なども陳列されている。
館内には資料室やセミナースペースのほか、寄贈したレコードが並ぶ「オーディオルーム」では村上作品を読みながら、村上秘蔵のレコードコレクションに耳を傾けることができる。