夏目漱石リクエストのかき揚げを食す。ー12月9日は漱石忌
12月9日は、小説家である夏目漱石の忌日。漱石は晩年、胃潰瘍に悩まされ、1916年12月9日に大内出血で死去。『明暗』が絶筆となった。今日は、淡路町に位置する洋食店、松栄亭で、『洋風かきあげ』を食べよう。このメニューは、初代店主が、東京帝国大学で教鞭を取っていたドイツ人の哲学教授フォン・ケーベルの専属料理人を務めていた際、ケーベル邸を訪れた漱石に「何か、めずらしいものを、すぐにこしらえて出してください」とリクエストされて作ったのが始まりと言われている。豚肉、玉ねぎ、卵、小麦粉のみを使用したシンプルなレシピは今も守られており、当時を偲ばせる素朴な味を楽しむことができる。