心が浄化されるような大自然や、この地でしかできない経験などを紹介した山梨県のガイドブック『YAMANASHI: Travel That Changes You -Travel guide & journal-』(英語版)が2021年7月末にリリースされた。
テーマは「トランスフォーマティブ・トラベル」。人生を変えてしまうような旅と訳されることもある「トランスフォーマティブ・トラベル」とは、旅で得た発見やインスピレーションを自身の日常生活に取り入れることで、その後の人生をより豊かにするという体験だ(詳しい情報はこちら)。
このガイドブックでは、旅を通じてその後の生き方にポジティブな影響をもたらすような山梨県での体験を「Discover(まだ知られていない山梨県の魅力を体験)」「Uncover(名所への理解を高めさらに深堀り)」「Recover(体験を通して自分自身をリセット)」の3つの切り口で紹介している。
例えば「Recover」で紹介している十日市場・夏狩湧水群。これは富士山を水源とする10カ所以上の湧水の集まりであり、その透明度の高い水は地元の農家にも広く活用されているのだそう。
訪れた際は、このエリアをくまなく散策してみてほしい。さまざまな場所から流れ出る湧き水が見られるほか、長慶寺には水路の横に薬と癒やしの仏である薬師如来にささげられた小さな礼拝壇もある。また、5月から8月下旬ごろには、梅花藻(バイカモ)という愛らしい緑色の植物に出合うこともできるのだ。まさに、この地域が持つ癒やしの力を感じられることだろう。
取材で山梨県を訪れたタイムアウト東京 英語編集部のKit Kriewaldtは、華やかな神社よりも、ひっそりとたたずむ祠(ほこら)やつり橋が印象的だったとコメント。もちろん、名所でしか楽しめないことも多くあるが、静かな隠れた場所で何かを見つけること、そしてスピリチュアルな経験をするということこそ贅沢な体験であり、この時に起こる気持ちの変化がトランスフォーマティブな体験とも言える。
全部で140のコンテンツを掲載した『YAMANASHI: Travel That Changes You -Travel guide & journal-』は、タイムアウト東京を運営するORIGINAL Inc.が企画制作を担当。表紙には日本のシンボルとも言える富士山を採用しているが、「トランスフォーマティブ・トラベル」という今回のテーマを表現するべく、普段とは一味違った表情の精進湖からの富士をセレクトした。
本ガイドブックは、山梨県内の観光関連施設や「やまなしグリーン・ゾーン認証」を受けた宿泊施設のほか、都内の観光関連施設などでも新型コロナウイルス感染症の拡大状況を見ながら順次配布予定。この表紙を見かけた際はぜひ手に取ってみてほしい。
また、ガイドブックと同内容のコンテンツも掲載されている山梨県の公式ウェブサイトも7月30日にリニューアルされたので、こちらも要チェックだ。
Design: Time Out Tokyo
なかなか自由に旅に出られない日々が続いているが、この機会に「トランスフォーマティブ・トラベル」という新たな旅の楽しみ方をリサーチしてみてはどうだろう。