ーショーナさんが初めて来日したのはいつごろですか? また、日本という国にどんな印象を持っていたり、注目したりしていますか?
初めて日本に来たのは2005年、当時私は国連の軍縮フェローシップ・プログラムで働いていました。私は日本の結束力と立ち直る力、そして何よりも日本人の優れた文化の1つともいえる、一貫性を持って献身的に働くことに誇りを持っている点に感心しています。
社会における日本人女性の役割も注目している事柄の1つです。彼女たちは高い教育水準を持ち、柔軟性があり、日本の真の財産と言えるでしょう。将来、より大きな役割を果たすと私は信じています。日本の女性が職場や社会全体においてもっと向上心を持って行動することを奨励していきたいです。
ジャマイカでは公的機関でも民間企業でも管理職に就く女性の数は男性よりも多いのですが、男女の給与格差はまだなくなっていません。一方、暗い面として、ジャマイカも日本も家庭内暴力の問題を抱えています。
ー(大使に)就任後、日本の印象は変わりましたか。
当時抱いていた印象や期待に応え、むしろより補強されました。とはいえ、正直なところ、この未来的な社会でファクスがまだ現役だとは思っていませんでした(笑)。
というのは冗談として、テクノロジーの最先端を行く一方で、伝統を重んじる日本の二面性を物語っていますね。また、日本では制度化された礼儀作法やおもてなしの心によって、素晴らしいサービスの質が実現されていることにも感心させられます。
今年のアカデミー賞にノミネートされた日本映画『ドライブ・マイ・カー』を観たのですが、登場人物がさまざまな悲劇を経験する中にあっても、「大丈夫です」とストイックに言い切るところがありますね。私も東京で18ヶ月近く暮らしてきて、「大丈夫です」と言えば困難な状況も何とかなることを学びました。