東北アップデート:復興への道のり

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甚大な被害を受けた陸前高田、サイクリングイベントと復興の歩み

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2011年3月11日、マグニチュード9の地震が日本の太平洋沿岸を襲い、それに伴う津波が内陸の村や町を一掃し、原子力発電所にダメージを与えた。これは今世紀で5番目に強い地震で、日本では史上最大規模の地震だった。

美しかった陸前高田にあった8000戸のうち、半分以上(4465戸)が損傷、または全壊した。復興支援のために2012年10月に始まったサイクリングイベント『ツール ド 三陸サイクリングチャレンジ』の2013年の開催地として、この町以上に適した場所はなかった。

陸前高田駅の跡地近くに立つと、以前ここに店舗や家が並んでいたことを想像するのは難しい。ところどころに、流され、または倒壊した建物の基礎を残すのみだ。しかし、元の生活を取り戻そうと必死な町民たちに、『ツール ド 三陸』は打ち込むべきものを与えた。

2013年のイベントには、3人の特別参加者が含まれていた。東京の建築家である千葉学、『ツール ド フランス』で3回の優勝経験を持つアメリカ人のグレッグ・レモン、そして弟がこの災害で亡くなったアラスカ州出身のシェリー・フレドリクソンだ。津波が襲う前、彼の弟モンティは、陸前高田の小学校でアシスタントインストラクターとして英語を教えていた。

町を見下ろしながら、シェリーは言った。「美しい。本当に美しい。緑、農場、海、この地域の人々、こういったものを大都市で見つけることはできないと思います。特に、子どもたちが遊べるテニスコートや広場が見れて嬉しいです。子どもたちが幸せであれば、良い未来があります」。

建築家の千葉学は、この地域における様々な復旧プロジェクトに関わっている。千葉は、2012年の『ツール ド 三陸』を思い返してこう言った。「昨年は道路が完全に修復されていなかったため、コース内に参加者が自転車を降りて歩かなければいけない場所が多くありました。今回は、状態がだいぶ改善しています。釣りに使用されるいかだが海に戻っているのには、特に感動しました。これは人々が再び仕事ができることを示す、大きな成果です」。

陸前高田がゆっくりと前進しているように、『ツール ド 三陸』も発展していっている。2013年のコースは、より長く厳しくなっており、同時にアスリートにとってより魅力的であるらしい。まだ参加者が降りて歩かなければいけない場所もあるが、 どんなスピードでも進み続ける意欲を持っていれば、ゴールに到達することができるだろう。

グレッグ・レモンは言う。「私がこれまで参加したレースは、陸前高田の人々が現在直面しているものよりも、はるかに簡単だった気がします。それでも、非常に美しい地域と人々が良いチームを作っています。私は彼らが希望を失わず、前進し続けることを願っています」

2016年に5回目を迎えた『ツール ド 三陸』。大会のレポートはこちらから


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