テキスト:浅野陽子
SDGs(エスディージーズ)という言葉を聞いたことがあるだろうか。「サステナブル・ディベロップメント・ゴールズ(Sustainable Development Goals)」の略称で、2015年に国連が採択し、環境破壊や気候変動など地球上の課題をカテゴリー別に落とし込んだ目標のこと。正式な日本語名称は「持続可能な開発のための17の目標」だ。
このSDGsの国別達成度ランキング(2020年)を見ると、日本は162カ国中17位。1位のスウェーデンを筆頭に、フランス(4位)、ドイツ(5位)、オランダ(9位)、イギリス(13位)と、主要国を大幅に下回る。大量の食品ロス、魚の獲り過ぎ、プラスチックごみで侵されている海の資源の問題などがマイナス点として指摘されている。
しかしもっと深刻なのは、この事実を多くの日本人が知らないことだ。昨年7月にはレジ袋の有料化がスタートしたが、今年2021年はほかの先進国のように、日本人のサステナブル(持続可能)への意識を高めることができるのか。
今回、「海の資源編」と「食品ロス編」を全5回にわたって特集し、日本でサステナブルに取り組んでいるプロフェッショナルたちの活動を追っていく。
関連記事
『第2回:東京の飲食業界とSDGs』
『第3回:映画からSDGs「食品ロス」問題を考える』
『第4回:東京のミシュランシェフが闘う食品ロスとSDGs』
『第5回:食品メーカーのサステナブルとSDGs』