カリスマ編集者、岸田一郎
「ちょいワルオヤジ」のキャッチコピーにより一世を風靡(ふうび)した男性誌『LEON』の女性版姉妹誌『NIKITA』。表紙の「コムスメに勝つ!」というコピーは創刊当時、すっかり「コムスメ」ではなくなった女性層を立ち上がらせたものである。雑誌名を知らずとも、このキャッチを記憶している人もいるだろう。雑誌プロモーションとしては成功例と言える。
同誌は、主婦と生活社が2004年9月28日に創刊。11月号として世に出た。発行人は坪中勇、編集人は岸田一郎だ。
少しでもメディア業界に身を置いたことのある人にとって、この岸田一郎という編集長はかなりの有名人だ。岸田は大学卒業後、1979年に世界文化社へ入社。1988年に若者雑誌『Begin』を創刊。1993年に『MEN'S EX』を編集長として創刊している。
さらにそんな実績をひっさげ2000年末には主婦と生活社へ。2001年9月24日、『LEON』を創刊。同誌が標榜した「ちょいワル」とうワードは流行語となり、その第2弾「ちょいモテ」は2005年の流行語大賞にもノミネートされたほど。そのおかげで2匹目のどじょうを狙う出版業界では、数多のちょいワル男性誌が発行ラッシュを迎えた。