埼玉県川口市の住宅街の中にある、1950年代に創業した老舗銭湯。2012年にリニューアルを行い、浴室と脱衣場を一新させた。風呂は今でも井戸水を使用し、薪で温めている。うれしいのはサウナが無料で、日曜には朝風呂も行っていることだ。
また、積極的なコラボレーションや銭湯内でのイベントを行っており、ポップなデザインのオリジナルTシャツも大人気だ。
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テキスト:Hisato Hayashi
写真:Yuki Nakamura
埼玉県川口にある喜楽湯は住宅街の中にある銭湯。1950年代に創業、2012年にリニューアルを行い、現在は現場運営している。風呂は今でも井戸水を使用して薪(まき)で温めており、日曜には朝風呂営業もある。サウナーにはうれしいことにサウナは無料で、最近では外気浴のためのスペースも女湯に設置。現在男湯にも製作しているという。
パブリックキャットシリーズ 第42回は、そんな地元の人々が憩う銭湯の番頭猫、タタミを取材した。
名前:タタミ(♂)
性格:おとなしく人なれしている。銭湯の猫だが自身の入浴は嫌い。西川口を統べるボス猫の息子で、同じ模様の兄弟たちが近所にたくさんいる
好きなこと:番台前の出窓で眠ること。喜楽湯敷地内の散歩
タタミは4歳になる喜楽湯の看板猫。4年前、喜楽湯の向かいにある畳屋の猫に子どもが生まれ、そのうちの1匹を引き取ったことからタタミと名付けられたそう。店裏の居住スペースに住んでおり、毎日10時ごろ出勤して銭湯の開店準備を眺めているという。
性格がおとなしく、触られても嫌がらないタタミ。商売向きの猫だと店主の中橋は語る。
首にはロッカーの番号札が下げられ、銭湯猫としての誇りが見える。
出窓からあいさつするタタミ。定位置は番台前にある出窓に置かれた座布団だ。喜楽湯に来る人々を出迎え、招き猫としての仕事も欠かさない。
裏道の散策もタタミの日課。道ゆく人々を眺めたり、雑草をかんだり、のんびりと作業をこなす。
小学生たちの下校を見守るタタミ。
喜楽湯は、現在も井戸水と薪を使って湯を沸かしている。店裏には大きな煙突があり、積み上げられた薪やボイラー室がある。タタミは散策の中で店の脇道から裏へ回ることもあるが、基本的には敷地内を出ることはないという。
店裏の安全もしっかりチェック。
銭湯から川口の空を見上げるタタミ。タタミに会いにやって来る客も多いそう。持病があり食事管理中のため、現在おやつなどの差し入れはNGだが、何も持たずともタタミは暖かく出迎えてくれる。
近隣の住民や銭湯ファンが訪れる喜楽湯には、そんなタタミと同様に穏やかなムードが漂っている。川口に訪れた際には銭湯に浸かり、看板猫を眺めてのんびりと過ごすのはいかがだろうか。
勤務先:喜楽湯
ある一日のスケジュール
10時00分 出勤
12時00分 風呂の仕込みを眺めながらゴロゴロ
15時00分 開店。気分で番台前に出勤してゴロゴロ。23時の閉店までは、敷地内を散策することも
23時00分 閉店。裏の居住スペースに帰宅
埼玉県川口市の住宅街の中にある、1950年代に創業した老舗銭湯。2012年にリニューアルを行い、浴室と脱衣場を一新させた。風呂は今でも井戸水を使用し、薪で温めている。うれしいのはサウナが無料で、日曜には朝風呂も行っていることだ。
また、積極的なコラボレーションや銭湯内でのイベントを行っており、ポップなデザインのオリジナルTシャツも大人気だ。
都内や東京近郊の店で働く看板猫を紹介するシリーズ。カフェや花屋、セレクトショップなど彼らの職場はさまざまだが、その愛らしい姿にきっと誰もが癒やされることだろう。豊かな表情を収めた写真とともに、店にやってきた経緯や好きな食べ物、性格なども紹介していくので、仕事に励む姿はもちろん、彼らのマイペースな一面もぜひのぞいてみてほしい。
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