1800年代後半、日本が開国し外国貿易を開始すると、神戸港には多くの外国人商人が訪れるようになった。彼らが住み着いたのが、現在も西洋風の邸宅が建ち並ぶ「北野異人館街」である。
その一つ「香りの家オランダ館」は大正中期に建てられた木造寄棟造りの建物で、元オランダ総領事邸として長く使用された後、ロシア人移住者の宿泊施設となった。その後1987年に「香りの家オランダ館」として開館した。
現在はオランダのアンティーク家具や、オランダ王国元公使夫人が描いた作品が展示されており当時の生活をうかがい知れる空間となっている。見学者は、花の国オランダにちなんでオリジナル香水が調香できたり、オランダ・ヴォーレンダム地方の民族衣装を着て写真を撮ったりすることができる。