ーPCVとはどのような組織なのでしょうか?
山口晴希(以下、山口):PCVは、1984年に英語教師として来日したアメリカ人、スティーブン・リーパーが日本に設立したものです。彼は、被爆者の人々の声を届ける活動に携わり、「広島平和記念資料館」を運営する広島平和文化センターの理事長に就任。世界の著名人を広島に案内する中で、「核や戦争について語る機会は多いが、平和とは何かについて深く考える機会がない」と気付いたそうです。「戦争がない」というだけではない平和を探求したいと考え、PCVを立ち上げました。
現在では、年間約30万人の生徒が修学旅行で広島を訪れています。その子どもたちのために何ができるかを考え、平和について考えるプログラムを2020年にスタートしました。
ー山口さんは「平和教育事業統括ディレクター」という肩書でPCVに関わっていますね。どんな役割なのでしょうか?
主に、平和について考えるきっかけとなるようなツアーやプログラムを企画・運営し、広島訪問前の教育や平和記念公園の案内などを行っています。また「ピースバディ」という、公園案内やワークショップを行ったりする若手社会人チームの育成も担当しています。