タイムアウト東京 > THINGS TO DO > インタビュー:萩野公介
五輪の記録を打ち破ってきたアメリカ人競泳選手のマイケル・フェルプスが、リオでその偉業を不動のものにすることを狙う一方、萩野公介は憧れのフェルプス打倒を目指す。4年前、400m個人メドレーで銅メダルを獲得した21歳の萩野。リオでは2つの金に狙いを定めている。
「今回、200mと400mの個人メドレーで勝てると思います。正直4年前は、勝てるとは思っていませんでしたが、今回は言い訳できません」と萩野は我々に語った。また、萩野は同じ「こうすけ」である北島康介の後を継いで日本チームのリーダーも務める。北島は、2004年と2008年の五輪の両方で2つの金を獲得したが、リオへの出場資格は逃した。
「第2の北島にはなれません」と萩野はきっぱりと言う。「いつか子供たちが自分のようになりたいと思ってくれるかもしれないと想像するのは、もちろん励みになります。五輪で泳いで、フェルプスやロクテと金メダルを競い合えるのは大変な名誉です」。
自転車の転倒で肘を骨折し、昨年の世界選手権の出場を逃した萩野であるが、リオ五輪では、200m自由形と800mリレーでもメダルへの期待がかかる。だが、個人メドレーこそが萩野の本命であり、通算メダル獲得数22個(そのうち18個が金)を誇り、五輪の頂点を極めたフェルプス打倒は、萩野が熱望するものだ。
「いつもフェルプスを目標にしてきました。しかし、プールに入ったら、フェルプス打倒に専念するだけです」。リオで大望を成就しても、穏やかな話し方をする萩野が自分を見失うことはないだろう。「フェルプスに勝ったとしても、彼が遠い偉大な存在であることに変わりません、でも勝てたら、より高い所を目指すモチベーションになります」。
話題が北島に戻ったときも、萩野の話し方はもの静かだった。「本当に、北島さんが備えていたような能力も、チームリーダーになる資格も持っていません、学ばなければならないと思います。しかし、もっと立派な日本人水泳選手はたくさんいますが、結果を出して手本となるとうな選手になりたいです」。
弱年にもかかわらず、萩野は、4年後に迫る2020年東京五輪で偉業を残すことをすでに目標に置いている。「次は東京五輪で、とてもやる気をかき立てられ、本当に楽しみです。しかし、その前にすべきことがたくさんあります。まずはリオ五輪です」と述べた。