タイムアウト東京は、銀座インフォメーションマネジメント(GIM)と提携したガイドマップ『銀座 アクセシブルガイド』(日本語版)を2021年3月5日(金)に発行した。これは、2019年7月にリリースした『ALL-ACCESS GINZA Your guide to accessible, barrier-free Ginza』(英語版)を日本語版としてアップデートしたものだ。
英語版に引き続き、本マップの監修を担当したのは、独自の目線でバリアフリーコンサルティング事業を行う大塚訓平(オーリアルおよびNPO法人アクセシブル・ラボ代表)。日本語版では、銀座のトイレ案内や、災害時の一時滞在施設なども含めながら、誰もが安心して、銀座を楽しく散策できる内容にしている。
もちろん、レストランやショップ、バーなど、各ヴェニューの紹介部分には、今回もピクトグラムを掲載。多目的トイレやベビーシート、入り口の段差などの有無が一目で分かるデザインにした。トイレのピクトグラムは「R」と「L」の2種類あるが、これは「車いすからどちら側にアプローチできるか」を表している。これまで、多目的トイレの手すり位置について考えたことがある人は少ないかもしれないが、片まひや利き手によっては、使えない・使いづらい配置の場合もあるため、とても重要な点だ。
そのほか、「車いすだと行列に並びにくい」という声に応え、今回は人気店のテイクアウト情報も掲載。また、ちょっと腰をおろしたくなった際や、子どもが急にぐずってしまったときなどにも駆け込める「無料で休憩できるスポット」もいくつか紹介している。
人気の喫茶店、喫茶youのオムライス。購入を希望する場合は、個数や到着時間をあらかじめ電話で伝えておこう。店の前に到着したタイミングでまた電話をかけると、商品を持ってきてくれ、その場で会計もできる
大塚は、今回のマップにこのようなコメントを寄せた。
「あなたが銀座の街で新たに『知った』『体験した』ポジティブな配慮を、多くの人に『伝えよう』。それが、ほかの誰かの意識を、良い方向に変えることができるはずだから」
どんなことでもそうだが、当事者でないと分からないことが多いかもしれない。だからこそ、「知って」「体験して」「伝える」ということが大切だ。ぜひ、本マップ片手に銀座散策を楽しみ、アクセシブルな銀座をどんどんシェアしてもらえるとうれしい。
本マップは銀座エリアを中心に、渋谷の観光案内所や羽田空港などでの順次配布を予定している。