「自然との共生」が料理のテーマ
食品ロスを解決する一番の策は、食べ物を買い過ぎないで食べきること、そして作り過ぎないことだ。
日々大量の食材を仕入れ、料理を作り、商売をしている飲食店。飲食店側から、食品ロスを減らすためにできることはないか。この課題に10年以上前から取り組んでいるのが渋谷区の高級フランス料理店、ラチュレ(LATURE)のオーナーシェフ、室田拓人(むろた・たくと)だ。
ラチュレとは、室田が考えた「自然の雫(しずく)」を意味する造語。室田は料理人になったばかりの20代から、食品ロスやサステナブルへの関心が高く「自然との共生」を自らのテーマにしている。「生き物を大切にしたい」という思いを込め、料理にはジビエを多く取り入れている。『鹿のマカロン』は室田のシグネチャーメニューである。