日本人は毎日おにぎりを1個ずつ捨てている
日本にいると想像しにくいが、2021年の現在も世界には飢餓に苦しむ人がいる。その数約8億人。世界の人口約74億人のうち、9人に1人が明日食べるものがなく命を落としている。
一方で、経済的に豊かな先進国では昨日も今日も、大量の食べ物が捨てられている。レストランや家庭の食べ残しや、期限切れで販売できなかったものなど、捨てられる理由はそれぞれだが、いずれも「まだ食べられるのに捨てられるもの」だ。これを「食品ロス」という。世界中で日々生産される食料のうち、3分の1が廃棄されている。
日本ももちろん例外ではなく、日本国内で出る食品ロスは年間612万トン。巨大な数字で分かりづらいが、大型の10トントラック1700台分、おにぎりの重さで数えると、日本の全国民が毎日1個ずつ食べられるおにぎりをゴミ箱に捨てていることになる。
また、それを廃棄するための水や資源も必要で、いかにムダで環境に負荷をかけているか実感できるだろう。