大阪への旅行者の目当ての一つである「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」を有する大阪市此花区。この下町感あふれるエリアに残る街の銭湯が「千鳥温泉」だ。入り口ののれんにある特徴的な「ゆ」は、装丁家としても有名なデザイナーである平野甲賀の文字。インパクトが強く、それだけでも思わずのれんを潜ってしまいそうになる。
中へ入ると、フロント式のロビーが広がる。銭湯で定番の飲料のほかに、Tシャツなどのオリジナルグッズが並ぶ。そして、よく見ると奥に駐輪スペースが。なんとこの銭湯、大事な自転車が盗難に遭わないように、預かってくれるサービスを行っているのだ。
店主いわく「自転車で旅に行くと、自転車を店の前に長い時間置いておくことになるので、それが不安で」と、安心して風呂を楽しんでもらうために始めたのだとか。そのためこの銭湯は、別名「自転車湯」とも呼ばれている。
この銭湯では自転車好きだけでなく外国人も歓迎しており、バイリンガルの街案内冊子も制作。入浴の仕方を分かりやすく漫画で解説し、銭湯内の隅々まで紹介する。近隣にある書店やお好み焼きが食べられる大阪ならではの居酒屋、おでん屋などの情報までかわいいイラスト付きで掲載。「自転車湯」だけに、少し遠出の案内までしている気の利かせようだ。
入浴料は、大人490円(以下全て税込み)、小学生200円、幼児100円。価格改定の場合もあるため、料金は公式ウェブサイトで確認してほしい。