Fujikyu Highland
Photo: FujikyuFuji-Q Highland Fujiyama Walk, Yamanashi
Photo: Fujikyu

2021年に行くべき新施設とイベント

今年の注目スポットは村上春樹ライブラリーや芸術祭など

Kasey Furutani
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東京にとって最も刺激的な年になるはずだった2020年。しかし、猛威を振るう新型コロナウイルスによる緊急事態宣言や、国境の閉鎖など過去に経験したことのない激動の一年となってしまった。新しい年を迎えた今、期待に胸を膨らませているという人も多いだろう。

2021年のハイライトとなるのが、8月に開催予定のオリンピックだ。また、オリンピックに向けて渋谷のミヤシタパークをはじめ、広尾のイートプレイワークスカミサリー虎ノ門横丁のような話題のおしゃれフードコートなど、2020年は多くの新施設もオープンした。

コロナ禍でも進化し続けることを諦めず、新たな文化を創り上げるスポットを生み出してきた東京では、今後もたくさんのイベント、そしてヴェニューのオープンが計画されている。ここでは2021年に期待したいスポットなどを紹介する。

この記事を参考に、去年果たせなかったさまざまな旅のプランやアクティビティを実現させてほしい。

1. 村上春樹ライブラリーで文学に浸る。

2021年秋、村上春樹の母校である早稲田大学内にオープンする早稲田大学国際文学館は、国際文学や翻訳文学、そして村上春樹文学の研究に取り組めるようにと、建設中の新しい図書館だ。

村上が自身のレコードコレクションや、代表作『ノルウェイの森』の貴重な資料を寄贈するため、「村上春樹ライブラリー」とも呼ばれている。

設計は建築家の隈研吾が担当し、学生だけでなく一般の人も利用できる研究資料室や学習用スペース、レコードを聴けるオーディオスペース、カフェなどが併設予定だ。

2. 新施設でマリオカートに乗る。

2020年は自宅でゲーム三昧だった、という人も多いだろう。今年はいよいよ、ユニバーサルスタジオジャパンに、スーパー ニンテンドー ワールドがオープンする。実際にマリオの世界に足を踏み込みリアルな体験が可能だ。例えば、キノコ王国やピーチ城を歩いて探索したり、拡張現実(AR)のヘッドセットを着用してマリオカートに乗ったりすることができる。

エリア内で「パワーアップバンド」を購入しておけば、仮想コインやアイテムを拾ったりと、インタラクティブなゲームやイベントへの参加も可能に。そのほか、等身大のヨッシーに乗ることができる「ヨッシーアドベンチャー」など、ゲームのキャラクターに変身して遊べるアトラクションが満載だ。

家族で訪れてマリオの世界に潜り込んでみよう。オープンは、2021年2月4日(木)。

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3. チームラボの新しいアート空間を体感する。

日本有数の梅の名所として知られる水戸市の偕楽園で、2021年2月13日(土)〜 3月21日(日)、チームラボの特別企画展が開催される。

『チームラボ 偕楽園 光の祭』は、日没後の18時からスタート。チームラボならではの、人々の動きに合わせて変化するインタラクティブな光のアート空間が創り出される予定だ。

この時期の偕楽園には3000本の梅が咲き誇り、梅の開花とともに行われる『水戸の梅まつり』も並行して開催されている。昼間から訪れて、ピクニックを楽しんだり、梅まつりのイベントやワークショップに参加するのもいいだろう。

4. 東京オリンピックでアスリートを応援する。

今年は延期となった『東京オリンピック・パラリンピック』が開催される予定だ。政府は、新型コロナウイルスの状況も見極めつつ、海外からの観客の受け入れや14日間の隔離の有無についても調整している。

大会では33競技339種目が競われ、スポーツクライミング、サーフィン、スケートボード、空手などが初めて新種目として実施される。オリンピックは7月23日(金・祝)〜8月8日(日・祝)、パラリンピックは2021年8月24日(火)〜9月5日(日)の日程で開催。聖火リレーは祭典を先駆けて2021年3月25日(木)にスタート予定だ。

新型コロナ対策は徹底される見通しで、マスク着用や観戦中に大声を出すことが禁止になるかもしれない。

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5. 自然と現代美術に触れる。

日本には数多くのアートフェスティバルが存在するが、その多くが美しい田園風景や日本の大自然を舞台に開催されている。新潟南部の越後妻有(えちごつまり)で、3年に一度行われる大規模な国際芸術祭『大地の芸術祭』もその一つ。

「人間は自然に内包される」を理念に、地域の里山風景、文化と歴史に寄り添いながら、世界中のアーティストによる作品が街のあちこちに展示されるのがフェスティバルの特徴だ。

今年も、清津峡の『光のトンネル』やジェームズ・タレルの『光の館』のほか、新たな芸術作品や建築作品が里山のあちこちに展示される。

作品はまだ発表されていないが、自然と緑の景観を取り入れた数々の芸術にあふれるだろう。

6. 富士急ハイランドの展望台でハイになる。

富士急ハイランドといえば、言わずと知れた関東一の絶叫マシーン『FUJIYAMA』が有名だ。もちろん、そのスリルに定評があるのだが頂上から見渡せる富士山のパノラマビューもまた有名だ。

2021年夏には、その頂上部分に高さ55メートルの展望台が完成する。今までジェットコースターに乗らないと見ることのできなかった富士山と麓に広がる雄大な樹海の景色をゆっくりと堪能できるようになる。

もちろん、スリルなしでは物足りないという人のために、富士急ならではの絶叫系エンターテインメントも導入予定。ガードレールや手すりのない通路をハーネスのみで周回する「FUJIYAMAウォーク」や、展望フロアから下まで一気に降りられる巨大な滑り台などのアトラクションも登場する。

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7. ホテルで贅沢な旅を再開する。

2020年は高級ホテルのオープンラッシュだった。この流れは新年になっても続いており、全国各地に魅力的な宿泊施設が続々とオープンしている。小さなビジネスホテルや昔ながらの旅館に泊まるのもいいが、少し気取った旅をしたい人にはラグジュアリーなホテル滞在を勧めたい。

2021年秋にオープン予定のヒルトンのラグジュアリーブランドLXR ホテルズ&リゾーツが展開するロク キョウト(ROKU KYOTO)は、注目の一軒。京都北部ののどかなリゾート地に位置し、敷地内には一級河川である天神川が流れ、静かな日本庭園が広がる。ホテルの建築も京都の伝統溢れる建造物を再現し、職人技が光る内装となる予定だ。

九州方面を訪れたなら星野リゾートが全国に展開する温泉旅館、に宿泊してみるといい。2021年1月にオープンしたこのホテルは温泉地である霧島に位置し、各客室からは桜島火山の雄大な景色を望むことができる。露天風呂もあり心身共に開放感あふれる滞在ができるだろう。

8. アートな銭湯でホッとする。

銭湯の魅力を語る上で欠かせないのがペンキ絵の存在だが、そのほかにも独自の建築様式やタイル絵など、独自の「銭湯アート」も生み出してきた

2021年5月から開催する『TOKYO SENTO Festivalは、日本を代表するさまざまな分野のアーティストと銭湯がコラボレーションするアートフェスティバル。

吉祥寺と新橋、代々木八幡、鶯谷の銭湯が会場となり、気鋭アーティストや漫画家、アニメ作家らをゲストに迎え、伝統的な富士山のペンキ絵を現代風にアレンジする。各銭湯でペンキ絵を監修するのは若手ペンキ絵師の田中みずきだ。

期間中は東京都内の銭湯500カ所で、アーティストが書き下ろしたオリジナル暖簾(のれん)が飾られたり、プレゼントがもらえるスタンプラリーなども行われる。

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9. 任天堂の創業ビルに滞在する。

任天堂の創業地が京都であることを知っているだろうか。今や世界を代表するゲーム会社となった任天堂は、もともと1989年にかるたや花札などの製造や販売を担う会社として京都で創業した。1959年まで使われていた任天堂の旧本社ビルは今も京都市内の中心地にあり、熱狂的なファンが訪れる聖地としても知られている。

この旧本社ビルをリノベーションし、2021年夏にホテルとしてオープンする計画が進行中だ。再生事業を行うPlan・Do・Seeは、既存建物を尊重したリノベーションを数多く行っており、昭和初期のたたずまいがある歴史的なこの建物もビンテージ色を残したユニークな内装になることが期待される。

2020年を振り返るなら……

  • Things to do

東京の最新情報を毎日発信しているタイムアウト東京。2020年も特集やニュース、注目のニューオープンヴェニューなどを紹介した。今年を振り返ると、新型コロナウイルスの流行により、働き方や外出方法、キャッシュレス化の発展など、さまざまな点で世の中が大きく変わった。

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