昭和20年代に建てられた戦後マーケット「味楽百貨店(みらくひゃっかてん)」の建物を活用した文化施設。戦後マーケットとは、複数の店舗で構成される戦後復興期に現れた低層の商業施設のこと。当時の味楽百貨店は、1階に乾物店、青果店、精肉店など6店舗が入居し、2階の大部分はアパートとして活用されていたのだという。
6畳間の和室を活用した2階の展示室は無料で見学することができ、それぞれにテーマを持った展示内容が楽しい。例えば、「昭和のくらし」をテーマにした展示室では、1965年ごろの暮らしが再現されており、タイムスリップ気分で記念写真を撮ることも可能。白黒テレビや真空管ラジオ、電気炊飯器など、今ではなかなか見かけない家電も展示されている。
建物自体はリノベーションされているが、4つの展示室に設置された扉や、入室する際に靴をしまうげた箱は味楽百貨店時代に使われていたものをそのまま活用しているので、随所に残る当時の香りもしっかりと感じたい。
1階にある「マンガピット」は7000冊の漫画が楽しめるスペースで、大人500円、小・中学生250円(小学生未満は無料)で利用することができる。毎週火曜日は無料開放日なので、このタイミングを狙うのもおすすめだ。
施設内にはエレベーターが設置されているほか、ベビーチェアやおむつの交換台、オストメイト対応がされた多目的トイレもある。幅広い世代の人がおのおののペースで楽しめるだろう。