デザイン会社のアトリエタイクが運営する民芸玩具店。ポップで明るい店内は、郷土玩具を扱うほかの店とは少し違った雰囲気だ。現代的なデザインの商品が多いと感じたため、最近作られたオリジナルアイテムが多いのかとアトリエタイクの臼田に尋ねると、新しいものは相当よいものでないと店に置かず、ほとんどの商品が昔ながらの玩具だという。隣り合わせにする商品を工夫するなど、デザイン会社だからこそできる配置の方法によって、筆者には印象が違って見えていたのだ。張子や凧(たこ)、招き猫など、様々な玩具に触れてみてほしい。
郷土玩具とは、古来、日本各地で作られてきたおもちゃのこと。今ではコレクターとして日本各地の玩具を集めている人が多いが、かつては、遊び道具として親が子に与えていた。時代や作り手によって形や表情が一つ一つ違うほか、モチーフとなるものが同じであっても、土地によって色や形、使っている材料など、それぞれに個性があるのも面白いところ。
子どもの健やかな成長や、家内安全など、玩具によって様々な願いが込められているのも特徴の一つだ。この愛らしさが、近年最注目されている郷土玩具だが、実は後継者不足という問題も抱えている。
今後、玩具が誕生した土地の風土や職人の精神を受け継いだ復刻版が出てくる可能性もあるが、絶対に後悔したくない人は、お気に入りを見つけたら迷わず購入しておこう。
コロナ禍のため営業時間が変更になっている店舗もあるので、訪れ