東京、ドメスティックブランド5選

東京、ドメスティックブランド5選

2016年にオープンした、日本発アパレルブランドの旗艦店5選

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テキスト 桑原怜子

アリババの世界初となるVRショッピングストアからドローン配達まで、新技術の出現で買い物の方法が絶えず変化し続けている。実店舗が購買客を取り戻すには何ができるだろうか。2016年8月から9月の間に、5つのドメスティックブランドが東京に新たな旗艦店をオープンさせた。路面店の魅力は、ブランドがひしめき合うショッピングモールや、服の写真をスクロールして眺めるeコマースとは異なり、ブランドの世界観が楽しめる点にある。世界が注目する気鋭のブランドの世界にどっぷりと浸かり、リアルなショッピング体験を楽しみたい。そんな人に勧めたい5つのショップを紹介する。

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  • 渋谷
東京を拠点とするブランド『Ambush(アンブッシュ)』がキャットストリートに初の旗艦店をオープン。2015年に閉店した、アメリカンアパレル渋谷メンズ館の跡地に建てられた同店は、140㎡の広さを利用し、ブランドの世界観を忠実に再現している。ユニセックスな雰囲気が特徴のブランドのため、店内にはメンズとウィメンズといったカテゴライズは特にない。メインである衣服を中心に、ブランドを象徴するコンセプチュアルなジュエリーが陳列されている。そのほかストア限定のアイテムや、デザイナーのインスピレーションを想起させるような本など、バラエティに富んだアイテムが揃う。訪れるたびに新たな出会いがあるだろう。 『Ambush』は日本のファッションシーンやミュージックシーンにおいて大きな影響を与えているVerbalとYoonが立ち上げたブランドだ。日本の伝統的技術と職人技が融合した、東京ストリートの本質をとらえたデザインで知られる。これまで、キム・ジョーンズ時代の『ルイ・ヴィトン』や、『メゾン キツネ』、『サカイ』や『アンダーカバー』など、錚々たるブランドとコラボレーションをしてきた。今後も東京を代表するブランドのひとつとして、注目してほしい。
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Christian Dada(クリスチャン ダダ)
Christian Dada(クリスチャン ダダ)
「タイムアウト東京マガジン」の紙面で、現代美術家の村上隆が着用したことでも知られる、『Christian Dada(クリスチャン ダダ)』の作品は、東京発のブランドのなかでもひときわ目立っている。それまで原宿に店を構えていた直営店を高級路線の青山に移転オープン。張替那麻(twha)がデザインしたU字型のスペースで最も目を引くのは、割れたガラスや鏡のディスプレイだろう。デザイナー自身がハンマーで叩き割って作ったひびには、ブランドが最も追求したいテーマである「不完全性の美」が表されている。
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ANREALAGE AOYAMA(アンリアレイジ アオヤマ)
ANREALAGE AOYAMA(アンリアレイジ アオヤマ)
光によって柄や形を変化させる服や、AR(拡張現実)によって隠されていた柄が浮き出す靴を見かけたことはあるだろうか。そんな服を世に送り出したのが『ANREALAGE(アンリアレイジ)』だ。ファッションやテクノロジーへの探究心から影響を受けた、デザイナーの森永邦彦が、2016年8月にオープンした『アンリアレイジ』の旗艦店は、新たな買い物体験を提供している。青山にあるテナント複合路面業態『BY Parco』に入居し、日本の最先端技術と伝統的美学を融合。何よりも素晴らしいのは、ここに展示されているありとあらゆる商品が、ここでしか出会うことのできない、限定アイテムであることだ。 季節の移り変わりを表した「四季の間」からは、サカナクションでボーカルを務める山口一郎が手がけた音楽が流れる。瞬間調光ガラス機能を持つウムガラスは、透明と不透明が瞬時に切り替わるため、絶えず変化しているような感覚になる。店内床には玉砂利が敷き詰められ、フラッシュとともに撮影すると色づく白い花が飾られている。同店では、『アンリアレイジ』の新作はもちろん、かつて発表した代表作も見ることができる。
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Mintdesigns Aoyama
Mintdesigns Aoyama
『mintdesigns(ミントデザインズ)』初の旗艦店。店内には、細部まで細工が施されたモダンでミニマルなデザインのアイテムが並ぶ。いたってシンプルなシルエットの服は、手に取ればその繊維技術と原材料へのこだわりが肌からよく伝わってくる。青山の裏通りに2016年の8月にオープンした同店のデザインは、スキーマ建築計画の長坂常による。打ちっぱなしのコンクリートの壁とむき出しの天井を持つ建物は、まるで現代アートのギャラリーのようだ。ブランドのラインがフルで取り揃えられ、コレクションラインからデイリーラインの「スケッチ」、またオリジナルのテキスタイルを使用したホームラインなど、すべてを見ることができる。青山店限定のアイテムも扱っているので、東京土産に喜ばれるだろう。ブランドの魅力が詰まった店に一度足を踏み入れれば、思わず口元が緩むこと間違いない。
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C.E
C.E
2016年9月にオープンした『C.E.』の旗艦店では、予期せぬ出会いが待っていることを約束したい。青山のフロムファーストビルに、満を持してオープンした同店は、ブランドの最新作と、売り切れ必至の限定版を扱う。割れた鏡が敷き詰められた床のある空間では、映像も楽しむことができる。グラフィックデザイナーであるスケートシング、トビー・フェルトウェルと菱川豊の共同事業として2011年にスタートして以来、世界中に熱狂的なファンが存在する。『C.E.』は共同作業からインスピレーションをえて、またストリートや音楽、映画から影響を受けて、非常に強い個性を持った現代のストリートウェアを製作している。また、ヨーロッパのダンスミュージックシーンとも関係が深く、ジャンルを越えて数多くのミュージシャンや映像作家らとともに制作を行っている。
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