多様な人々が集まり、革新的なアイディアを生む仕組みを作る
東京は世界トップクラスのポテンシャルを持つ都市です。産業と技術、そして文化がこれほどバランスよく集積した都市は、世界でもほとんど例を見ません。
しかし、そこには長年の課題もあります。国際的な高度人材の不足と、イノベーションを促進する効果的なエコシステムの不在です。日本も高度人材は受け入れているとは言うものの、原則、雇用主が決まった人にしか就労ビザは発給されません。イノベーション活性化のためには、起業を目指す人材や、フリーランスの専門家として働く人材も広く受け入れるべきです。スタートアップと大企業の連携も課題です。大企業が有望ベンチャーを囲い込むのではなく、ベンチャー企業群の集積に、大企業が入り込んで協働するアプローチがより有効です。
東京を世界にひらき、競争力を高める仕掛けとして、大規模な「イノベーション・キャンパス」構想に取り組んでいます。世界最大規模のイノベーション集積運営企業、米ケンブリッジ・イノベーション・センター(CIC)を誘致し、スタートアップ、ベンチャーキャピタル、大企業のイノベーション部門などが集結する一大拠点を、都内の好アクセス立地につくる構想です。2020年を控える今こそ、東京がアジア最強のイノベーション都市に進化する絶好の機会。ぜひいかしたいものです。