Takaaki Umezawa

東京ひらく考 A.T.カーニー日本法人会長 梅澤高明インタビュー

多様な人々が集まり、革新的なアイディアを生む仕組みを作る

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in collaboration with 日経マガジンFUTURECITY

2020年に向け、大きな変化のときを迎えている日本の首都東京。今、東京が抱える課題、そして目指すべき姿とは何なのか。政府のクールジャパン戦略を支援するA.T.カーニー日本法人会長 梅澤高明に話を聞いた。

多様な人々が集まり、革新的なアイディアを生む仕組みを作る

東京は世界トップクラスのポテンシャルを持つ都市です。産業と技術、そして文化がこれほどバランスよく集積した都市は、世界でもほとんど例を見ません。

しかし、そこには長年の課題もあります。国際的な高度人材の不足と、イノベーションを促進する効果的なエコシステムの不在です。日本も高度人材は受け入れているとは言うものの、原則、雇用主が決まった人にしか就労ビザは発給されません。イノベーション活性化のためには、起業を目指す人材や、フリーランスの専門家として働く人材も広く受け入れるべきです。スタートアップと大企業の連携も課題です。大企業が有望ベンチャーを囲い込むのではなく、ベンチャー企業群の集積に、大企業が入り込んで協働するアプローチがより有効です。

東京を世界にひらき、競争力を高める仕掛けとして、大規模な「イノベーション・キャンパス」構想に取り組んでいます。世界最大規模のイノベーション集積運営企業、米ケンブリッジ・イノベーション・センター(CIC)を誘致し、スタートアップ、ベンチャーキャピタル、大企業のイノベーション部門などが集結する一大拠点を、都内の好アクセス立地につくる構想です。2020年を控える今こそ、東京がアジア最強のイノベーション都市に進化する絶好の機会。ぜひいかしたいものです。

梅澤高明(うめざわ たかあき)

1962年、東京都生まれ。東京大学法学部卒、マサチューセッツ工科大学経営学修士。日産自動車を経てA.T.カーニー入社。2014年より日本法人会長。クールジャパン関連の委員を歴任、オリパラ組織委員会「テクノロジー諮問委員会」委員。一般社団法人「外国人雇用協議会」副会長。

日経マガジンFUTURECITY創刊号から転載

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