恵比寿にある、薬草系リキュールとアブサン専門店のバー トラム(Bar Tram)。暗めに落とされた照明の店内には、アーティスティックな空間が広がる。アブサン愛好家のマリリン・マンソンがプロデュースした『マンサン(Mansinthe)』や、1906年に生まれたアメリカアブサンのレシピを再現した『バタフライ(Butterfly)』など、アブサン約70種類、そのほか薬草系リキュールは30~40種類ほど揃う。薬草酒には、ユニークなストーリーをもつリキュールが多く、名前の由来や特徴に耳を傾けながら、ゆっくりと酒を味わうというのも一興。リキュール嫌いであっても、スコッチやバーボンも充実の品揃えのため、心配無用だ。
夜遊びをしつつも健康に気をつける人が増えたのか、薬酒がじわじわと注目を集めている。薬酒は生薬をそのまま漬け込んだ酒のことで、酒の効用に生薬の薬効が加わることで生薬単体以上のパワーを発揮すると言われている。また、独特の味わいやミステリアスなストーリーも楽しめる薬草酒は、度数の高いスピリッツに様々な薬草を漬け込み、その成分を抽出した酒で、使用するハーブによって様々な効果があるとも言われている。この特集では、薬酒と薬草酒を楽しめるオーセンティックなバーや、路地裏にある小さなバーなどを紹介する。