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2021年1月5日、全てハラル食材の優れた蘭州牛肉麺を提供するザムザムの泉が、広尾に移転オープンした。以前は埼玉県西川口に店舗を構え、カルト的な人気を誇っていた名物店。現在は広尾駅から徒歩3分ほどの場所にあり、明治通りに面したカウンター8席の落ち着いた雰囲気だ。
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注文が入ってから打つ、5通りの麺
メニューは、蘭州の地名や都市の花の名前が付いた、『槐〜enju〜』(3,520円)、『玫瑰〜meigui〜』(3,960円)、『金城〜kinjo〜(4,950円)の3種類。蘭州牛肉麺と胃に優しい副菜をはじめ、水餃子、茶、デザートなどが付いたセットを、全て20食限定で提供している。
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薬膳の香り豊かな牛骨スープは濃厚で、以前よりも洗練されている印象。5種類に絞られた手打ち麺の中から、好みの太さを選んで注文するスタイルだ。トッピングのダイコンは甘く、柔らかな牛肉にはしっかりと味が染み込み、細部にまでこだわりが感じられる。
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また注目したいのは、おかわり自由の『三泡台』(サンパオタイ)。蓋碗茶(ガイワンチャ)や、八宝茶(バーバオチャ)とも呼ばれ、中国の西北部のイスラム教徒、回族が飲んでいるそう。 氷砂糖、干したナツメ、クコの実、干しブドウを茶葉と一緒に抽出したもので、優しい甘味がじんわりと伝わる。
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体が喜ぶハラルの食材と薬膳スープ
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ザムザムの泉の店主の弟は、17年前に来日。当時は別の仕事をしていたが、ハラルの中華料理店は東京に少なく、故郷で食べた蘭州の味を作り出そうと店主を呼び寄せて店を始めたという。
移転後のセットメニューには、野菜を使った健康的な総菜や、ヘルシーなデザートなどが付いている。その背景には、真から「体が喜ぶ」厳選された食事を提供したいという思いがあったと語ってくれた。
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薬膳たっぷりのスープにはラー油がかかっているが、辛さはほとんどないので、苦手な人も安心してほしい。もちもちの手打ち麺と奥深いスープで体も心も温まりに行こう。
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