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淺井裕介は、土、水、ほこり、小麦粉、テープ、ぺンなどの身近な素材を使いながら、ありとあらゆる場所に絵を描く現代美術家だ。そんな淺井の新作「八百万の森へ」が、国際アートフェア「Tokyo Gendai」の開催と合わせて「横浜美術館」に特別展示される。
淺井はこれまで市販の絵の具は使用せず、訪れた場所の土や水を素材に植物や動物たちを描いた「泥絵」の数々を発表してきた。今回発表された作品は、横浜市文化基金に寄せられた寄付金を財源に、横浜市が作品の制作を依頼したものだ。
淺井は依頼を受けて以来8カ月にわたって、絵の具の素材となる「土」を横浜のあちらこちらから収集。多くのボランティアの協力によって出来上がった93種類の「土絵具」を使い、大型作品を完成させた。
9枚のパネルによって構成された同作品は、組み合わせ方によってさまざまな表情が現れるという。淺井の作品は建物の壁や床に直接描かれることが多いため、完成後は動かすことができなかったり、展覧会の終了とともに消えてしまったりするものも少なくない。今回の作品は展示終了後、横浜美術館に収蔵されるとのことだが、今後は何度でも展示が可能だという。
「八百万の森へ」の展示期間は、2024年7月5日(金)~7月7日(日)。「パシフィコ横浜」に73のギャラリーが集結する「Tokyo Gendai」も、併せてチェックしてみてほしい。
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