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山梨県立美術館で蜷川実花が大規模個展を開催

鮮やかな花々や蜷川幸雄との最期の日々をシリーズで展示

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Time Out Tokyo Editors
earthly flowers, heavenly colors (2017) ©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery
earthly flowers, heavenly colors (2017) ©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery
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2021年7月10日(土)〜8月29日(日)、山梨県立美術館で蜷川実花の大規模個展『蜷川実花展―虚構と現実の間に―』が開催。写真、映画、ファッションと幅広く活躍する蜷川実花の集大成として、さまざまなシリーズ作品や映像作品、インスタレーションが展示される。

Untitled ©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery
Untitled ©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

蜷川が最も愛する「桜」シリーズ

蜷川の作品は色鮮やかな花々の写真がよく知られているが、桜は彼女が「死ぬ間際にも見たい」というほど好きな花だという。『桜』シリーズでは、額装された写真作品のほか、壁や床などの全面を桜の写真で覆ったインスタレーション形式での展示が行われる。コロナ禍で花見ができなかった今年は、真夏の桜を鑑賞するのもいいだろう。

Untitled ©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery
Untitled ©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

墓地に供えられた造花からインスピレーションを受けて取り組み始めた『永遠の花』シリーズでは、「花の宿命」をテーマにした鮮明な花々の作品が並んでいる。仕事場が近かったという目黒川の桜を捉えたシリーズにも注目だ。

うつくしい日々(2017) ©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery
うつくしい日々(2017) ©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

父と過ごした最期の日々を写真に

蜷川の父であり、 演出家として多大な功績を残した蜷川幸雄は2016年5月に逝去している。入院生活のなかで、死へ向かう父との日々を撮影した本シリーズは、蜷川実花が自らがつづった言葉と共に展示される。光に満ちた新境地としての本作は必見。

そのほか、俳優、ミュージシャン、アスリートなど著名人をユニークな背景や衣装で撮影したシリーズ『Portraits of the Time』やセルフポートレート、虚構と現実が入り混じる幻想的なシリーズ『INTO FICTION/REALITY』、写真とは異なる魅力を持った映像作品など、ファン垂ぜんの作品群が一挙にそろう。撮影ができる展示室もあるため、刺激的な作品をアトラクションのように楽しめるだろう。

『蜷川実花展―虚構と現実の間に―』詳細はこちら

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