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アメリカ航空宇宙局(NASA)とロッキード・マーティン社は2024年1月12日、超音速飛行機の実験機を正式に発表した。「X-59」と名付けられたこの飛行機は、音速よりも速く移動でき、ロンドンとニューヨークの間を現在の約7時間半から大幅短縮して、わずか3時間半で結ぶことが見込まれている。念のためだが、もちろんイーロン・マスクの新しいプロジェクトではない。
この新しい飛行機は「コンコルドの息子」とも呼ばれ、NASAはこの飛行機が空の旅に革命を起こすことを期待している。しかし、この飛行機が実用化される前に、その音量を測定するための大規模なテストが必要だという。
耳をつんざくような驚くべき爆音を発生させる超音速飛行は過去50年間、アメリカや多くの国で禁止されてきた。全長約35メートル、幅約9メートルのX-59は、革新的なデザインでそうした騒音規制を回避しようとしている。
その長く先細りの機首は、通常なら爆音となる衝撃波を砕き、流線型のデザインは高度16キロメートルで時速1488キロメートル(音速の1.4倍)という高速での飛行を可能にするという。いずれにしても、乗り物酔いしやすい人には向かないかもしれない。
X-59はアメリカのいくつかの都市で試験飛行され、その音量データを収集。一般市民が十分耐え得るものであれば、より広く使用されることになる。早ければ2035年には、商業用超音速機が登場するかもしれない。
大西洋横断旅行を一変させようとしている超高速飛行機はX-59だけではない。Boom Supersonicという別の企業も、ロンドンからニューヨークまでを3時間半で結ぶ飛行機技術を開発中だ。
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