[title]
2021年に53年の歴史に幕を降ろした神奈川県三浦市の水族館「京急油壺マリンパーク」が、2022年8月25日、VR空間で復活した。「VR京急油壺マリンパーク」と名づけられたこのVR水族館は、オンラインで無料公開されており、パソコンやスマートフォンからいつでも誰でもアクセスできる。
水族館のバーチャル空間への移転は日本初の試みだ。 このプロジェクトは、3Dを活用した博物館展示やクラウドファンディング支援を行う「路上博物館」と京浜急行電鉄が主催の、「京急油壺マリンパーク3D化計画〜みんなで残そう思い出と歴史〜」から始まったもの。ここに、VRコンテンツなどのプラットフォームを手がける株式会社サイキックブVRラボ(Psychic VR Lab)が参画し、今回のバーチャル水族館オープンに至った。
同プロジェクトは、バーチャル空間上に築かれた3つの施設から成る。1つ目の空間は、VR水族館の「魚の国」。「東洋一の水族館」と呼ばれた開館当時の館内を再現しており、かつて設置されていた水槽や、巨大サメ「メガマウス」の剥製標本などを見ることができる。
2つ目の空間は、イルカやアシカのショーが開催されていた劇場を3D化した「VR屋内大海洋劇場ファンタジアム」。水族館の最終日に行われた公演動画が楽しめる。
3つ目の空間「想い出館」は、水族館建設当時の資料や、パンフレットなどを含む過去のアートワーク、本プロジェクトのクラウドファンディング支援者のメッセージなどを展示。「想い出館」は、バーチャル化に伴い新たにデザインされた。水族館の歴史をじっくりと回顧してみてほしい。
実際にあった建物を再現しただけでなく、来園者の思い出や建設に関わる書類、過去の資料などをデジタルアーカイブしているのは、本プロジェクトの大きな特徴だ。京急油壺マリンパークにゆかりがある人もそうでない人も、今いる場所から気軽に水族館を訪れてみては。
関連記事
『「嫌だ!閉めたくない」、アキバを代表するゲームセンターが9月で閉館』
『2023年、進化したチームラボボーダレスが「虎ノ門・麻布台プロジェクト」に誕生』
『プロントが「ストレンジャー・シングス」とのコラボカフェを渋谷にオープン』
東京の最新情報をタイムアウト東京のメールマガジンでチェックし