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ジョージ・A・ロメロが1973年に手がけた幻の未発表映画が日本初上陸

ロメロの命日である7月16日に「カリコレ2021」で先行上映

テキスト:
Genya Aoki
『アミューズメント・パーク』
©2020 George A. Romero Foundation, All Rights Reserved.
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『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』 『ゾンビ』などゾンビ映画の第一人者にしてホラー映画の巨匠、ジョージ・A・ロメロが1973年に手がけた幻の未発表映画『アミューズメント・パーク』が半世紀の時を経て、2021年10月15日(金)からシネマカリテで公開することが決定した。

一般公開に先がけ、新宿シネマカリテで開催中の映画祭『『カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2021』』内で、ロメロの命日である7月16日(金)に先行上映を実施する。

同作は2018年に発見され、フィルムの傷の除去や色彩の調整などといった4Kレストアが施されたものだ。米国の高齢者虐待問題を容赦なく描写した問題作で、あらすじは「遊園地で老人がののしられ、大変な目に遭う」というシンプルなもの。

『アミューズメント・パーク』
©2020 George A. Romero Foundation, All Rights Reserved.

年齢差別や高齢者虐待について世間の認識を高めるためにルーテル教会がロメロに依頼した企画だったが、老人の悲惨な状況が容赦なく描き出され、ストレートに当時のアメリカ社会を映した内容に依頼人が戦慄(せんりつ)し、封印されていた。エンターテインメント性は皆無で、ロメロがある意味での教育映画を撮ったという希少性と、ロメロの視点で現実を映し出したものが観られる貴重な作品となっている。ロメロファンはぜひチェックしてほしい。

『カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2021』の詳細情報はこちら

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