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「LGBTQ+」「ナイトワーカー」「女性」「障がい者」ーー。人の属性による分断は人間が生み出したものだ。一方で、動物は分け隔てなく人間のそばに寄り添ってくれる。 社会問題が抱える怒りや悲しみと、動物が与える癒やしのコントラストを作品に投影する作家・TORAJIROが、個展2023年8月25日(金)〜9月6日(水)、「UNDER THE BLUE SKY」を開催。「新宿眼科画廊」でセクシュアルマイノリティーの日常に目を向ける展示となる。
今回の個展名について、もともとはザ・ブルーハーツ(THE BLUE HEARTS)の「青空」の歌詞から引用した「青い空の真下で」を個展名とすることを考えていたTORAJIRO。今日の日本の政治に対する考えや、誰かにとっての新たな気づきを与えるきっかけになりたいという思いを持っていたという。
現に、10代のLGBTQ+当事者は過去1年に、48.1%が自殺念慮、14.0%が自殺未遂、38.1%が自傷行為を経験したという調査結果があり、セクシュアルマイノリティーに立ちはだかる問題は多く存在する。
しかし、TORAJIROはセクシュアルマイノリティーは決して特別な存在ではないことも強調。そのためタイトルでは複雑な解釈を削ぎ取り、作品を通して当たり前に目を向けるべく、あえて無難な意味を持たせた「UNDER THE BLUE SKY」となった。夏に開催する展示、ということも鑑みている。
TORAJIROの作品は、LGBTQ+の問題に対する具体的な方向性を示していないのが特徴だ。この複雑な問題が交差する社会でも、青い空の真下で当事者は日常を過ごしている。
人権問題、動物との共生、人々の日常、さまざまな事物における共通の存在として「空」が存在する中、作品を観たら「空」への解釈が変わるかもしれない。ぜひ、足を運んで確かめてほしい。
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