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前例のない発信拠点、「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」が2023年秋に開業

約27軒のミシュラン評価店舗やスカイガーデン、ギャラリー、東京初進出のホテルなどを併設

編集:
Genya Aoki
テキスト::
Runa Akahoshi
ⒸThe Boundary
画像提供:ⒸThe Boundary
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森ビル創業の地である虎ノ門に「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」が2023年秋に開業する。地上49階、地下4階建てで、高さは約266メートルを誇る多用途複合の超高層タワーだ。延べ床面積は約79万2000平方メートルと、その規模は六本木ヒルズにも匹敵する。国際水準のオフィスや住宅、文化施設などの多様な都市機能を備え、グローバルプレーヤーが住み・働き・集う「グローバルビジネスセンター」を体現したコンパクトシティになっている。

デザインは、OMAの重松象平が担当。コンセプトは「アクティビティバンド」で、新虎通りから赤坂・虎ノ門エリアに抜ける都市の軸線を意識している。また、タワーが街で孤立しないよう、周辺のパブリックスペースとのつながりを強く意識しているという。

虎ノ門ヒルズ駅前には3層吹き抜けの巨大な広場「ステーションアトリウム」を完備

ⒸDBOX for Mori Building Co., Ltd.
画像提供:ⒸDBOX for Mori Building Co., Ltd.駅前広場イメージ

同タワーの象徴といえるのが、東京メトロ日比谷線、虎ノ門ヒルズ駅前に誕生する広場「ステーションアトリウム 」だ。広さは約2000平方メートル。地下に位置しているが、天井高18メートルで3層吹き抜けの構造は明るく解放感がある。イベントスペースや商業ゾーンに直結しており、朝から夜までにぎわいがあふれる空間になるだろう。現在、災害時の帰宅困難者受け入れも協議中だという。

虎ノ門ヒルズの各施設をバリアフリーでつなぐ「T-デッキ」

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画像提供:ⒸDBOX for Mori Building Co., Ltd.歩行者デッキ

幹線道路の桜田通りの上には、幅員20メートルの大規模歩行者デッキ「T-デッキ」が整備される。ステーションタワーを貫通するように通り、森タワーのオーバル広場へと接続。デッキが完成すれば、虎ノ門ヒルズの各施設へバリアフリーで訪れることができる。街を分断することなく、駅から東西へ人々をつなぐ「もう1つの広場」として機能するだろう。

スカイガーデン、アートギャラリー、ミシュランレストランを備えた情報拠点「TOKYO NODE」

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画像提供:ⒸDBOX for Mori Building Co., Ltd.「TOKYO NODE」メインホールイメージ

同タワーの最上部(39〜45階)と8階の一部には、新たな情報発信拠点「TOKYO NODE」がある。「NODE」は結節点を意味し、フォーマルからカジュアルまで4つの特徴的な飲食施設を用意するほか、メインホールや3つのアートギャラリー、モーションキャプチャーによるパフォーマンスなどが体験できるラボなど、新たな体験やコンテンツを世界に向けて発信する。

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画像提供:ⒸDBOX for Mori Building Co., Ltd.「TOKYO NODE」スカイガーデン&プールイメージ

屋上にあるスカイガーデンとプールでは、ファッションショーなどが行われるほか、世界で活躍するシェフが手がける2つのレストランがオープン。1店は、パリでアジア人初となるミシュランフレンチ3つ星を獲得した小林圭が監修するグリルレストランの出店が決まっている。もう1店はどんなレストランなのか、今から楽しみだ。

約80店舗が入居する商業空間「T-マーケット」

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画像提供:ⒸDBOX for Mori Building Co., Ltd.「T-マーケット」イメージ

地下1階〜地上7階は、約80店舗が入居する商業空間。ステーションアクアリウムに直結する「T-マーケット」は、ミシュランやビブグルマンなどで高い評価を得ているシェフやパティシエが手がける約27店舗が集結。リーズナブルながら、クオリティーの高い食事が7時から23時までオールデイに体験できる。

また、クラフトビール醸造所やバー、雑貨、フラワーショップ、物販が有機的に配置され、店舗同士のコラボレーションや、アート・音楽と融合したカルチャーイベントを開催するなど、これまでにない新しいマーケットを楽しめる。

このほか、ベイクルーズによる大型セレクトショップや、ジムや温泉、サウナなどを提供する都心最大規模の総合ウェルビーイング施設がオープンする。

東京発進出となる「アンバウンド コレクション by Hyatt」によるホテルが誕生

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画像提供:ⒸDBOX for Mori Building Co., Ltd.「ホテル虎ノ門ヒルズ」客室イメージ

1階と11〜14階には、ハイアットのインディペンデント・コレクションの1つであり、今回東京発進出となる「アンバウンド コレクション by Hyatt」ブランドのホテル、「ホテル虎ノ門ヒルズ」が登場。コンセプトは「街のホテル」。205部屋を備えるほか、街に開かれたレストランやカフェ、ラウンジがあり、さまざまな利用シーンに対

応している。内装は、デンマークのデザイン事務所「スペース・コペンハーゲン」が日本で初めてインテリアデザインを手がけた。自然素材を多用し、洗礼された北欧のシンプルなスタイルが画像提供:ⒸDBOX for Mori Building Co., Ltd.「ホテル虎ノ門ヒルズ」客室イメージ特徴。新たなラグジュアリーホテルを表現するという。

街の中には日本初を含むさまざまなパブリックアートを配置

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画像提供:ⒸDBOX for Mori Building Co., Ltd.レオ・ビラリール「Firmament(Mori)」

虎ノ門ヒルズの街の中には、さまざまなパブリックアートが配されている。これまで森ビルは、人々の生活に豊かさをもたらしてくれるという考えから、「森美術館」をはじめとし、文化やアートに力を入れてきた。タワー天井部には「サンフランシスコ・オークランド・ベイブリッジ」のライトアップで注目を集めたレオ・ビラリールのLEDアートが設置される。日本でレオの作品が展開されるのは初めてのことだ。

森ビル
画像提供:森ビル辻慎吾

森ビルの代表取締役社長の辻慎吾は「世界の都市間競争に東京がどう勝つかの答えが、まさに六本木ヒルズ、虎ノ門ヒルズ、麻布台ヒルズです。世界中から人・もの・金を引きつける磁力のある都市であるべきだと考えます。虎ノ門ヒルズのように、グローバルプレーヤーの求める都市機能を徒歩圏内に集積させることが必要です」と一大プロジェクトへの自信を見せる。

「東京新都心・グローバルビジネスセンター」として、さらなる進化を遂げる虎ノ門に今後も注目だ。

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