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タイムアウトでは毎年、世界の各都市に住む何千人もの人々に、自身が暮らす街についての評価アンケートを実施し、その結果を「ベストシティ50」ランキングにまとめている。
2025年版ランキングのための調査には、1万8500人以上の都市生活者たちが参加。地元の食やナイトライフ、幸福感や街全体の雰囲気に至るまで、さまざまなトピックについての回答を得た。
今年の調査では、孤独や物価の高さがつきまとうことも多いであろう各都市において「地元のように感じさせるものとは何か」を探ることにも重きが置かれている。ナイトライフの充実などだけではなく、街の安全性や食事の質、展覧会料金の安さ、さらには友達作りや恋愛のハードルの低さ、自然へのアクセスの良さも都市を魅力的にする要素といえるからだ。そうした「住みやすさ」を合わせ持つ都市は、当然ながら訪れるにも素晴らしい場所でもある。
では、発表されたばかりの「2025年のベストシティ50」ランキングを見てみよう。
1位に選ばれたのは、南アフリカのケープタウン。山と海のアクティビティを楽しめる自然豊かなこの街は、世界で最も個性的なナイトライフを持ち、世界最高峰のワインを誇る。
全体的に高い評価を受けているが、特にアンケートに答えた95%の地元民がケープタウンの食文化を高く評価した。さらに、自分たちの街に幸せを感じている人は97%にも上った。
2位にランクインしたのは、タイのバンコク。「ほほえみの国」として知られるタイの首都であるがゆえに、訪れる人々は温かく歓迎されることがほぼ保証されているといえる。文化と歴史の象徴である数多くの寺院や、緑地空間としても重要な役割を果たすベンジャキティ公園などの公園は、同市の誇りである。
そしてもちろん、有名なストリートフードに代表される食文化は比類がない。我々の調査では、地元回答者の86%がバンコクの食べ物を「良い」または「素晴らしい」と評価し、84%が外食は手頃だと感じていると答えた。
3位にランクインしたのは、アメリカのニューヨーク。活気と喧騒(けんそう)の象徴である同地では、常にエキサイティングな出来事が起こり、人々は新しい刺激を求めて動き回っている。調査に参加したニューヨーカーの92%が、世界クラスのアートと文化シーンを高く評価した。
ヤンキースがワールドシリーズに進出し、市内で「FIFAクラブワールドカップ2025」と「2026 FIFAワールドカップ」の決勝戦の開催が予定されることもあり、最近ではスポーツファンにとっての魅力が例年以上に増しているようだ。
東京は31位にランクインした。人々の礼儀正しさ、街の清潔さ、効率的な公共交通機関は、他都市の手本になるほど常に評価されているが、この街をより際立たせているのは「革新を求める精神」だ。
渋谷では進化が続き、斬新な建築が特徴の大規模複合施設が誕生した。近くの原宿に誕生したガラスのプリズムのような外観と垂直型屋上庭園を持つ「東急プラザ原宿 ハラカド」のオープンも印象的だった。「麻布台ヒルズ」に「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス」がリニューアルオープンしたのも、つい1年ほど前だ。
「現在最もエキサイティングな都市はどこか?」という質問に対して、世界各都市のタイムアウト編集者たちは東京を3位に選んだ。しかし興味深いことに、実際に住んでいる人々はそう感じていないようで、東京を「エキサイティング」と評価した地元回答者はわずか14%だった。それでも、彼らの気分は落ち込んでいない。なぜなら、70%が東京での生活に幸せを感じていると答えているからだ。
「2025年のベストシティ50」のトップ10は以下の通り。
- ケープタウン
- バンコク
- ニューヨーク
- メルボルン
- ロンドン
- ニューオーリンズ
- メキシコシティ
- ポルト
- 上海
- コペンハーゲン
全リストはこちら。
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