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都心最大級のエンターテインメントエリア、東京ドームシティにある東京ドームホテルでは、2021年11月19日(金)〜28日(日)、ホテル内のダイニング、ドゥ ミルにて『幕末維新の食卓外交コース~グルメな将軍の本格フレンチ戦略~』と題した特別ディナーコースを提供する。料金は1人1万3,000円。
レシピを手がけるのは、名誉総料理長の鎌田昭男。鎌田は、ホテル・ド・パリ、クロコディル、ムーラン・ド・ムージャンなどフランスの著名なレストランで研鑽(けんさん)を積んだ後、六本木のオー・シュヴァル・ブランで料理長に就任、日本のフレンチ史上初めて「ポワソン・クリュ(生魚)」をメニューに出したことでも知られている。
鎌田は『幕末維新外交史料集成』に残されているメニューを参照。当時のフランス料理の特徴を再現しながらも現代との融合を図り、当時のメニュー中約20皿から厳選した7皿のフルコースを仕立てた。
江戸幕府最後の将軍である徳川慶喜(1837~1913年)は将軍職に就いていた1867(慶応3)年、大坂城で4日間にわたって外交晩餐(ばんさん)会を開催。イギリス、オランダ、フランス、アメリカの公使にフランス料理を振る舞った。その際幕府は、それまでの和食主体のもてなしから西洋料理へと改めるべく、横浜外国人居留地にあったオテル・ド・コロニーの経営者ラプラス(Laplace)に料理一式を依頼。この時に提供した20皿超のフレンチこそが、日本初の本格的な西洋料理での饗応(きょうおう)であったとされている。
例えば、『幕末維新外交史料集成』1巻で『椎茸製の品 クルートシヤンピヨン』をアレンジした『マッシュルームのパリジャンソース和えクルート』では、1800年代のパリで主流だった野菜のブイヨンで甘みを出したソースを再現している。
『うとの類 アスペルジユ/魚』よりイメージした『ホワイトアスパラガスと本日の魚のシャンパンヴィネガー風味ソース キャビア添え』では、昔ながらのブールブランソースにシャンパンヴィネガーを使い、柔らかく繊細な味わいを演出した。食後のプチフールには、『五色豆の類 ダラセー』を参考にし、宮中の祝い事で使われる緑、赤、黄、白、茶を模した『五色豆』を提供する。
東京ドームホテルを含む小石川後楽園一帯は、慶喜ゆかりの地でもある。慶喜は1901(明治34)年にこの地に移り住み、1913(大正2)年11月22日にこの地で没した。日本が近代国家に生まれ変わろうとしていた幕末に思いをはせ、当時の空気を感じながら現代フレンチと融合したスペシャルなコースを堪能してみては。
『幕末維新の食卓外交コース~グルメな将軍の本格フレンチ戦略~』の詳細はこちら
テキスト:長谷川あや
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