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東京、10月19・20日に開催される祭り3選

日本橋・川越・木場で楽しむ江戸の粋

テキスト:
Masataka Ito
Writer
川越まつり
Photo: Supplied
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全国各地で秋祭りが行われるシーズン。東京・埼玉で今週末に開催される3つの祭りを紹介する。日本橋、川越、木場と場所はさまざまだが、いずれも江戸時代に由来を持つ祭りだ。21世紀にも、江戸の趣は連綿と受け継がれているのが分かるだろう。粋な祭りを楽しみに出かけてみては。

日本橋恵比寿講べったら市

日本橋恵比寿講べったら市
画像提供:一般社団法人中央区観光協会笑顔が絶えないべったら市

日本橋にある「宝田恵比寿神社」を中心に開催される祭り。中でも「大伝馬町」では、数百もの露店が並びにぎわう。

もともとは江戸時代、七福神のえびすを祭り商売繁盛を願う「えびす講」が行われたことにさかのぼる。宝田恵比寿神社の前に露店商が集まり、神像や野菜、魚などを売っていたが、ダイコンを砂糖と麹で甘く漬けた「べったら漬け」が評判となり、いつしか「べったら市」と呼ばれるようになった。 今でもべったら漬けのほか七味やあめ細工など、さまざまな露店が立ち並ぶ。

1000を超えるちょうちんの明かりの下、「べったら〜べったら〜」のかけ声を耳にしながら通りを歩けば、江戸時代もかくやの風情あふれる秋祭りの様子を満喫できるだろう。

2024年10月19日(土)15時30分からはみこしが出て、20日(日)には「べったら音頭」の盆踊りが行われ、祭りを締めくくる。

※10月19・20日 10〜21時/宝田恵比寿神社/入場は無料

川越まつり

川越まつり
画像提供:(一社)埼玉県物産観光協会

埼玉県川越市で開催される、ユネスコ無形文化遺産登録の祭り。江戸時代に将軍が上覧した「日枝神社」の山王祭、神田明神の神田祭など、江戸の「天下祭」の様式を今に伝えるとともに、川越独特の特色をにじませ発展してきた歴史を持つ。

川越は小江戸と呼ばれ、蔵造りの街並みが残ることで知られているが、そこを精巧な人形を戴く山車が何台も曳行する姿はなんとも風情がある。また向かい合う数台の山車が囃子で競い合う「曳っかわせ」は祭りの見せ場であり、特に夜は盛り上がる。勝ち負けがあるのではなく、それぞれの町の活気を見せつけるのだ。

もはや東京では見られなくなった山車による、伝統の「天下祭」を見学してみては。

10月19・20日 時間は公式ウェブサイトを参照/川越市中心街/入場は無料

江東区民まつり中央まつり

 江東区民まつり中央まつり
画像提供:一般社団法人江東区観光協会 /KENICHI.ITAO木場の角乗

都立木場公園で開催される祭り。2日目には江戸時代から伝わる、「深川の力持」や「砂村囃子」などが披露される「民俗芸能大会」が催される。

伝統芸能の中で注目したいのは、「木場の角乗」。名の通り木場は材木置き場だったが、筏師が水辺に浮かべた材木を鳶口(とびくち)という道具を使って乗りこなし、筏を組んでいたのが始まりだ。これにさまざまな技術が加わり、芸能として発達した。東京都の無形文化財にも指定されている。 祭り囃子(ばやし)にのって繰り広げられる軽快な技に、会場からは思わず拍手が沸き起こる。普段は見られない江戸の伝統芸を楽しめるチャンスだ。

また、祭り会場では江東区ゆかりの自治体約30市町村が集まり、ご当地グルメや特産品を販売する。

10月19・20日 10~16時/都立木場公園/入場は無料

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