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2024年、京橋に新たな芸術文化の拠点となる戸田建設の「トダ ビルディング(TODA BUILDING)」(通称、TODAビル)が誕生する。場所は「アーティゾン美術館」が入居する「ミュージアムタワー京橋」の隣で、地下3階、地上28階建ての超高層ビルを予定。「ART POWER KYOBASHI」の一環として、1〜6階の低層部でアート事業を展開する。
現代アートやデザイン、ものづくりのための場に
現在はパイロット版として、TODAビルの建設現場を囲む仮囲を活用した公募プロジェクト「KYOBASHI ART WALL」や、共同作品制作プロジェクト「Tokyo Dialogue 2022-2024」を先行して実施中。ビル開業後は、吹き抜けのビル共用部を展示空間としたパブリックアートプログラムのほか、各種プログラムを運営する。フロアの詳細を紹介しよう。
1階:アートショップ、カフェ
アートやものづくりに関連した作品鑑賞や体験ができるショップ兼カフェ。芸術作品に囲まれた空間の中で食事を楽しめる。
1階・2階:アートスペース(ビル共用部)、屋外広場
新進作家の発信の場として、無料入場できる3層吹き抜けの展示スペース。隣接街区と合わせて間口約120メートルある広場(アートスクエア)は、屋内と一体で使える設えとして、さまざまなアートや地域イベントの場としてにぎわいと回遊性を生み出す。
3階:ギャラリーコンプレックス、アートラウンジ
作品の販売と、アーティストや企業、来街者との交流の場。ギャラリーコンプレックスには、日本の現代アートシーンを代表する「タカ・イシイギャラリー」「小山登美夫ギャラリー」「KOSAKU KANECHIKA」「Yutaka Kikutake Gallery」の4つのギャラリーが入居する。
4・5階:イベントホール
コンサートや展覧会のための大小2つのホールと、大型会議室「TODA HALL & CONFERENCE TOKYO」。大ホールには大型搬送用エレベーターを完備し、新商品の発表会や展示会、講演会などの幅広い利用ニーズに応える。
6階:ミュージアム
「現代の表現者」をキーワードに掲げ、マンガやアニメ、音楽、ゲーム、キャラクターといった多彩なコンテンツを扱う、新しいタイプのミュージアム。世界に向けて発信するクリエイティブセンターを目指す。
本プログラムの特徴は、アート事業の「アドバイザリーコミッティー」を設けていることだ。国立工芸館館長の唐澤昌宏、クリエーティブディレクターの小池一子、小山登美夫ギャラリー代表の小山登美夫、スマイルズ代表の遠山正道、建築家であり東京大学院特任教授の豊田啓介らが名を連ねる。
1階のエントランスロビー、屋外広場、2階と3階の回廊など、共用スペースを活用したパブリックアートプログラムの第1回目は、飯田志保子がキュレーションを担当。「螺旋の可能性──無限のチャンスへ」をコンセプトに、持田敦子、毛利悠子、野田幸江、小野澤峻の作品が展示される予定だ。
数多くのギャラリーが集まる京橋エリアは、江戸の職人街から発展し、歌川広重や北大路魯山人も居を構えた芸術文化の街。新たな街づくりの一環として始まったビルの完成を楽しみに待ちたい。
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