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ロンドンに拠点を置く「アカデミー・オブ・アーバニズム」が毎年発表する「今年のヨーロッパ都市(European City of the Year)」。2023年、この栄誉を手にしたのはオランダ・ユトレヒト州のアメルスフォールトで、都市デザインの革新性が評価された。
アメルスフォールトは、人口約16万人の比較的小規模な街である。中世の街並みがよく保存されていることで知られ、運河にかかる「コッペル門」が有名だ。アムステルダムからは約50キロメートルほどの距離で、より落ち着いた環境で運河クルーズが楽しめる。オランダの中心部に位置しており、ランドマークの「聖母の塔」は、まさしく国土の中心点に建てられた。
しかしなぜ、このほとんど無名の場所が権威ある称号を授かることとなったのだろうか。
確かにアメルスフォールトは大きな街とは言い難い。しかし、まちづくりにおいては抜きん出ているのだ。
アカデミー・オブ・アーバニズムは専門家らによって構成される組織で、9月にアメルスフォールトを含む各最終候補地へ調査グループが派遣された。調査項目は、都市のアイデンティティーに関わるものから、暮らしやすさや、サステナビリティへの貢献度まで多岐にわたっている。さらに都市マネジメントの在り方も問われる。
アメルスフォールトは、よく練られた計画に基づき革新的なインフラ設計が行われていることが評価されたのに加えて、街の特徴や歴史的遺産が維持されている点でも認められた。また、車の使用制限や家賃が安い住宅の供給によって、生活の質が向上されていることも称賛された。
機能性の高さと持続可能性を備えている上に、中世の街並みや美しい運河、にぎやかな広場といった要素が加わることを踏まえれば、この街が賞に十分に値することは納得できる。
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